031   下総一宮   千葉県香取市
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 香取神宮
 
主祭神は経津主神(ふつぬしのみこと) 
 平安時代の延喜式神名帳を見ると神宮は伊勢神宮、鹿島神宮、香取神宮の三つしかなかったそうだ。その後も鹿島神宮と香取神宮は関東においては特別の神社であった。今でいえば「なんで関東のはずれにある神社が多くの信仰を集めたのか」不思議な気がする。しかし当時は今の利根川河口あたりがよい港で、海路で大和の朝廷と結ばれていた。さらに北関東から東北には蝦夷の民族がおり、彼らへの守りをする前線基地でもあった。この時代、常陸、下総の地は大いに栄え、大きな神社を維持する経済力をも持つようになった。

 香取神宮の神さまは天照大神の命を受けて、武甕槌(たけみかずち)神とふたりで出雲の国に下り、そこを治めていた大国主命を武力でおどし、国譲りを成功させた。
 葦原の中原(日本)を奪い取った天孫系の最初の神様であることから、重要視されたのだろう。当時朝廷に勢力をふるっていた物部氏はこの神を守護神とした。物部氏が衰退すると、次の権力者になった中臣(藤原)氏は鹿島の神である武甕槌(たけみかずち)を守護神とした。しかしもともとは一緒にやってきた神さまなので藤原氏は鹿島の神、香取の神をともに大事にし、大和の春日神社に勧請した。春日大社の主神は4柱(神さまは柱で数える)で、そのうち2柱は鹿島・香取の神さまなのだ。

ご祭神や由緒など、お参りの人はあまり関心がない。
庶民の信仰は、「ほほーすごいなあ」という「もの」や「こと」には手を合わせる。
石碑の文字はすばらしいね!庶民はこの文字や下の写真のようなすばらしい紅葉をみて、
なにやら頭を垂れたくなってしまう。
曲がりくねった参道を上がると総門がある。  総門:あがって右手にまがると楼門へ 

裏側から見た総門 : こちら側からも風情があっていい。
 黄門さまが植えた梅:こちらが楼門 拝殿は工事中:裏に回って本殿の屋根。 

黒漆塗り:鰹木は9本:千木は外削ぎ(男神・軍神)・・・本殿は重要文化財

参考までに
左は大阪河内の一宮・枚岡(ひらおか)神社の社殿。
この神社は春日大社と同じ神さまを祀る。

神社四殿が並立している。左(向かって右・一番手前)
から順に第二殿、第一殿、第三殿、第四殿。

第二殿の千木だけが内削ぎで女神。
あとは外削ぎで男神である。

第1殿 天児屋根命 
第2殿 天照大神 
第3殿 経津主命(香取神) 
第4殿 武甕槌命
(鹿島神)

   
要石:この石は根っこが地中深くに届いている。
そこに住む、地震を起こす大ナマズの頭を
おさえつけている。そうすれば大地震は起きない。
逆にいえば、このあたり地震が多かったのだ。
砂のピラミッドはひもろぎ(神さまが降臨する依り代)
このてっぺんに神さまが降りてこられる。
上賀茂の立砂が有名
※左の続き:香取神社の要石は凸形 鹿島のは凹形

香取神社はパワースポットだそうだ。
左の御神木にはパワーが満ちている!
 
昔も神さまの武運をいただこうと
お参りしたのだろう

 大鳥居の前の商店街 護国神社から町並みを見る 
菊祭り:庶民はこちらにひかれてお参り!   伊能忠敬の「佐原」の町に近い
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