筑波山は深田久弥さんの日本百名山の中では、最も低くい。1000m以下は筑波山と九州の薩摩半島の南端にある開聞岳の2つである。いずれも姿かたちが美しい。開聞岳は火山だが、筑波山は火山ではなく地下深くで固まった花崗岩、斑レイ岩からできた山で、八溝山地の突端にある。関東平野から見ると独立峰のように見えるが、実際は山脈の一部である。
花崗岩は御影石と呼ばれる岩石で、関東には少ない。この近くからは花崗岩が切りだされている。稲田石と呼ばれるのがそれである。また花崗岩が風化した後にできる粘土は陶土として使われる。益子焼の粘土はここら一帯の花崗岩の風化粘土である。
筑波山と言えば「四六のがま」、江戸時代にガマの油の露天販売を行っていた新治村永井の兵助が、筑波山の山頂で自らの十倍もある蝦蟇(がま)に諭されて故郷の「がまの油」を売り出すための口上を工夫し、江戸・浅草寺境内などで披露したのが始まりとされている。筑波山に四六のガマがいるか??
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