安達太良山
 智恵子は遠くを見ながら言ふ。
阿多多羅山の上に
毎日出てゐる青い空が
智恵子のほんとの空だといふ。
あどけない空の話である。
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  2006年10月19日、まだ秋晴れが続いている。SEKI根さんを誘って福島県の安達太良山の紅葉狩りにいく。朝6時、東北道にのって、二本松まで250kmを行く。二人で運転しけばまあ楽である。
 今回もスキー場からの登山なので、ゴンドラが架かっている。腰が悪く、昔慣らした登山をあきらめかかっているSEKI根さんも、こんな登山なら大丈夫だろう。というわけでSEKI根さんのリハビリ登山。わが奥さんは、ゴンドラ登山は得意だし、安達太良山は40数年前に登ったからと、自信があるそうだ。
 ゴンドラは往復1600円、片道にしようかと思ったのだが、谷川岳の時のように、途中で引き返すことになるといけないので、往復切符を買った。ゴンドラ下の風景は、まさに紅葉。(コスモスは紅葉と言わないか?)

 奥岳温泉というのは、岳温泉の奥だからそんな名前になったようだ。ここにスキー場があり、一番人気の登山口だ。平日なのでゴンドラが動いているか、心配だったが、駐車場にはバスも何台も並んでいる。ジャージー姿の子どもたちがたくさんいる。ゴンドラに乗るのに15分待ちだった。ゴンドラ終点が1350m。安達太良山は1700mだから、350m登ればいい。ゆっくり行っても1時間半で着くだろう。頂上で見ていたら、ほとんどの人たち、おじちゃん、おばちゃんもくろがね小屋経由のコースをたどっているようだ。我々も復路のゴンドラ券を、放棄して、周遊コースをとることにした。けっこう長く、2時間半ほどかかった。
40年ぶりに安達太良山にやってきた我が家の奥さん 腰は大丈夫そうだ。カメラマンSEKI根さん。
乳首のようなところがてっぺん。下が拡大写真 出だしは木道が整備されている。
 森林を抜けると、ガラガラした岩だらけ道。頂上近くはもう紅葉が終わり、ススキがパラパラ。ハイマツの緑が彩りをそえるだけだ。沼の平らに行ってみたら、これは異次元の世界。数年前、ここに迷い込んだ登山者が硫化水素ガスを吸って、死亡したというニュースがながれた。恐ろしそうな場所だが、奥さんの話では、昔はここが登山道があって、自分たちも下って、裏磐梯の方に行ったと言う。40年前の方がガス濃度が高かったと思うのだが。
 紅葉見物のはずだったが、頂上付近は月のクレーターみないな殺風景な風景だ。くろがね小屋に下っていけばもっといい紅葉が見れそうだった。しかし残念ながら、もうピークは過ぎているようだし、ナナカマドのような赤い葉が少ないので色は鮮やかではない。
 くろがね小屋に降りないで、直接林道に出るコースをたどった。勢至平に下がるに連れ、紅葉は色づいてくる。しかしダラダラと道は長い。素晴らしい景色というものも、みる側の気分の問題だ。あとで写真をみると、けっこう紅葉はあったんだと思うが、歩いているときには、おしゃべりが先で、あまり見ていなかったなあ。
 
 合計5時間半ほどの山行だったが、高齢オジサンオバサンの足腰はまだ大丈夫だった。高速道路の入ってから名物宇都宮餃子を食べる予定にしていたが、先週通ったばかりなのに、どのSAだったかわからない。佐野SAに入ってみたが、餃子売り場はない。足腰は大丈夫だが、頭の方はそうとうガタがきていると言うことだ。
 しかたなく名物佐野ラーメンを食べる。私は奥さんと一緒にラーメンを食べると、お腹が痛くなるのが常だったが、今回はだいじょうぶだった。お腹は少しは丈夫になったのか。順調に走って7時半には東京にもどった。