道ゆく芸能研究会 お猿の学校

3月18日(木)
「道ゆく芸能研究会」という名前の会がある。猿舞座をやっている村崎修二さんが主催し、各地のお祭りなどで大道芸をやっている人たちの伝統文化を伝えていこうという趣旨の会である。村崎さんは宮本常一先生の意をうけて周防で猿回しを復活した人で、自身も猿回しを昔ながらにやっていた。アトム(安登夢だったかなあ、ちょと忘れた)と組んでやっていたころ何回かみたことがある。テレビには出なかったので有名ではなかったが、昔ながら大道で演じている姿はみごとだった。お猿のアトムくんの毛並みがものすごくきれいだったことが印象的だった。太郎、ジローはテレビで有名だったので、アトムもテレビに出ないの?と聞いたら、猿でも(?)テレビに出るのは大変なストレスがかかり、毛が抜けたりするんですよと聞かせれ、なるほどと感心したものだ。

私は30年ほど前に宮本千晴さんに「お猿の学校」の東京PTAをやれと言われて、村崎さんとは何回も会ったことがある。3年前「宮本常一没20年記念 まつりはエエもんじゃ」佐渡芸能大学に誘われて、佐渡で道ゆく芸能を楽しんだ。
1ヶ月間佐渡の各地の神社、公民館などで大道芸を演じていた。大勢の芸能人を集め、演じた祭りだったが、昔のように神社いっぱいの人が集まるわけではなく、投げ銭もそんなにはないので、主催者は大変だったろうと心配だった。佐渡には米山俊直先生や高石ともやさんなどが応援に駆けつけていた。

その村崎さんが、昨年10月に安登夢の公演で倒れたという。長嶋監督と同じような病気だったようだ。今年は年賀状が来ないので、どうしたのかとは思っていたのだ。なんとかリハビリの結果回復をしてきているという便りをもらったが、心配事が残っているようだ。

投げ銭で生計を立てている「道ゆく芸能」家たちは倒れると直ちに生活に響くのでしょう。人伝てによると一昨年の佐渡芸能大学の芸能人の宿泊代などの残務が残っているのだそうだ。急いで些少のカンパをしたところ、筆書きのお礼状が来た。ちゃんと字が書けるのだと少々安心した。
実は今年から始める「旅するみわ塾」の名前は「道ゆく芸能大学」のパクリみたいなものだ。本家「道ゆく芸能」がふたたび活動できることを念じているところです。

右の写真は「人形劇団くぐつ」のホームページにのっていた写真で、今年の1月「安登夢の公演」とありました。今は回復して、活動を再開されているようで、安心しました。(この写真は大きくなりません))