隠岐神社 後鳥羽上皇を祀る

菱浦の港がある中の島は海士町になっている。平安時代、承久の変に敗れた後鳥羽上皇は隠岐に流された。その時の隠岐が海士町で、町の中心に「隠岐神社」がある。隠岐に来るまえ、隠岐神社が一宮に違いないと思っていた。しかしこちらに来て聞いてみるとけっこう新しい神社だということが分かった。

隠岐神社の前に、資料館があった。観光パンフなどから以下のような説明を受けた。 承久3年(1221年)承久の乱によって隠岐へ配流された第82代天皇、後鳥羽天皇(配流時は上皇)は、海士郡の源福寺を行在所とした。村上氏が身辺警護と監視にあたっていたが、延応元年(1239年)崩御し源福寺裏山で火葬にされ、火葬塚が作られた。のちに松江藩主松平直政が廟殿を造営し明治まで維持されたが、明治2年(1689年)に廃仏毀釈の影響で源福寺は廃寺になった。

江戸末期の絵図には、火葬塚に「後鳥羽院神社」が描かれていた。明治6年大阪府の水無瀬神宮に後鳥羽院神社(?)ができたので海士町神社の神社はなくなった。しかし地元では祭祀が続けられていた。後に旧源福寺境内地は、隠岐の御陵とされた。隠岐神社は、火葬塚の隣に昭和15年(1940年)の紀元二千六百年の奉祝事業で島根県が創建した。

蔵王神社の狛犬は逆立ちしている

蔵王山の蔵王神社に、逆立ちした狛犬があった。私は昨年出雲大社に参ってから、出雲系の神社にはしばしば逆立ち狛犬があるのに気がついた。黄泉津比良坂の入り口にある揖屋神社の狛犬がなかなかよかったが、ここ蔵王神社のものもよかった。一緒にいった仲間は、「それがどうした!」との感じだが、私にとっては大発見。

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三遊亭円丈さんのブログに、日本全国の狛犬分類があるが、逆立ち狛犬は、出雲系に限ったことではなさそうだ。私の大発見と昨年から騒いでいたけど、世の中にはいろいろなことにエキスパートがいるものだと感心して、頭を下げるしかない。

左 出雲揖屋神社  下 蔵王神社