018    駿河国一宮     富士宮市宮町 
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富士山本宮浅間大社 

御祭神 木花之佐久夜毘売命 (このはなのさくやびめのみこと)
相殿神 大山祇神(ヒメの父・大三島神社の神)
瓊瓊杵尊(ヒメの夫神・天孫・皇祖神)  
  2018年のお正月4日、青春18きっぷを使ってやってきた。富士山の雪は少ない。今年の冬は暖冬傾向らしく、昨日の箱根駅伝も好天に恵まれて、新記録が生まれたようだ。箱根の出発時にも寒そうな風景はなかった。上の写真の赤い鳥居が浅間大社の二の鳥居。 

 富士山の周りには浅間神社がいくつもある。甲州一宮の浅間神社は「あさま」と読むが、ほかはみな「せんげん」と読むらしい。山梨県富士吉田の登山口にある浅間神社は由緒ありそうだが一宮ではない。江戸に都が移ったあとは富士吉田の浅間神社が、富士登山口としては一番の人気だったという。今でも富士登山者は山梨県側の方が多いが、むかし京都に都があったころは東海道筋にあった富士宮の浅間神社の方が方がメインの登山口だった。

  その名残は豪華絢爛な建物にものこっている。この建物は浅間づくりとよばれ、重要文化財になっている。わざわざこちらが本家、富士山本宮浅間大社と名乗らなくても十分にすばらしさはわかる。富士山のこ子の姿を見れば、こっちが表だということはよくわかる。富士山も左右均衡ではなくちょっぴり出っ張っているところがなかなかいい。宝永火口である。江戸時代、あそこに火口が開いて噴火した。江戸の町は大被害を受けた。

  創建は坂上田村麻呂の時代となっている。祀られているのはコノハナサクヤ姫、猛火の中で3人の子どもを産んだ烈婦として知られている。なぜ産屋に火をつけたか? それは夫であるニニギ命から、「お前のおなかの子は、俺の子ではない」と言われたからだ。疑いを晴らすために、「あなたは神でしょう。神の子なら猛火の中でも無事に生まれるはずです」といって、自分で産屋に火をつけたのだ。ニニギ命は、自分の子と認めざるを得なかった。

  それにしてもニニギ命は酷い神だ。いまなら大変な非難を浴びるだろう。ニニギ命は天照大神の孫で、天孫と呼ばれる。天から九州に降りてきて、超美人のコノハナサクヤ姫を見初める。ヒメの父の大山祇神は、コノハナサクヤ姫とイワナガ姫の二人を天孫に差し出した。ところがニニギ命はイワナガ姫は美人ではないと言って追い返す。イワナガ姫は岩のように長寿を約束する姫だったが、ニニギ命が追い返したので、天孫の子孫の命は短命になったという。

  ひどい仕打ちのニニギ命だったが、その後は仲直りしたのか? この神社では相殿にヒメの父親の大山祇神、夫のニニギ命の二柱(神さまは柱と数える)が祀られている。ちなみにニニギ命の「ひ孫」が日本国、初代神武天皇である。記録?によれば神武天皇は127歳まで生きた。ニニギ命のひ孫にはイワナガ姫の祟りはなかったのだろうか!  


こちらが本家の浅間大社だ! 国道脇の一の鳥居!かなり大きい。
神門:檜皮葺の美しい門だ。門の前の参道は屋台! 重要文化財の拝殿本殿
お正月なので参拝客は多い。 境内地図
西鳥居:目の前が登山道 境内地図:右手に湧水の池がある
徳川家康によって寄進された社殿。絢爛豪華で、日光東照宮に通じる。

三間流れ造りだが、独特のスタイルなので浅間造りと呼ばれている。

参道中ほどにある 阿:子を持っている    

世界遺産センター:坂茂さんの設計とか 左の建物を逆さにした。おおー富士山だ!
センターの屋上展望室:最高の礼拝所だね! 世界遺産センター内部の通路が展示コーナー!

浅間神社奥宮(富士宮口)  最高所(昔はレーダードームがあった:3776m) 
大きく口をあけた火口:向こう側が剣が峰  影富士:なかなか見られないよ! 2015年8月23日
  富士山本宮浅間神社の奥宮は富士山頂上近くにある。前に登った時の写真を入れておきます。この日が山しまいの日で、翌日から奥宮も冬ごもりになるようです。隣に郵便局もあるのですが、そちらも今日まででした。ちょうどブラタモリで、タモリさんが翌日に登ったと知りました。富士山などいつでも登れると思っていましたが、2015年が最後になりました。2018年の今はもうとても登れません。こんな立派な影富士に向かって拝んでおいてよかった。

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