■昨日最難関の第60番横峰寺を越えて、さらに61番まで回り終えた。今回の予定は64番の前神寺までなので、壬生川のホテルをのんびりゆっくり出かけた。このホテルには2泊したが、夕方5時を過ぎると周辺は真っ暗で、だれも歩いていない。近くの「すき家」しか開いていないので、夕食は牛丼。昨日は駅前のパン屋でパンを食べて、コンビニで買ったカップヌードルで夕食とした。安上がりでいいが、一昨日泊まった今治でも同じように食事をするところは少ない。この辺りの人は外食などしないのだろう。
◆朝は駅前のパン屋さんで焼き立てパンとコーヒー。ドリップコーヒーだが170円。この店だけが駅近くで営業している。壬生川(にゅがわ)駅から、昨日終点にした伊予小松駅まで予讃線に乗る。3両連結で満員列車。どこにいたのだろと思えるほどの高校生が出てきた。これだけの子どもがいるというのは、まだ将来性がある。昨日感じた「この地方はどうなるのだろう!」という危惧をほんのちょとだ訂正した。予讃線は高校生の通学時のみ混雑しているのだ。
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朝は都会風にコーヒーとパン |
このあと高校生が殺到してきた |
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とりあえず三島神社:電車から見える |
商店街は62番札所と共にさびれている。 |
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■ 駅のすぐわきに問題の62番宝寿寺があった。普通の札所は7時から5時までのあいだ納経所が開いていてご朱印を頂ける。しかしこの寺だけは8時から5時まで12時から1時までは昼休みだそうだ。もう有名なのでこの時間を避けてみなさん参拝しているようだが、時間を間違えて朱印を頼むと罵声を浴びせられたり納経帳を投げつけられたりする事件が何回もあったそうだ。なので他の寺から非難されているが、ここの住職は「霊場会」の会員でもないので勝手だろうと言っているようだ。 |
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証拠写真:あれ門がないよ! |
大師堂:札所番号がない! |
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本堂の前にプレハブ小屋:拝めない! |
皆さん戸惑っている!鐘楼もない! |
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なんかむなしい感じ |
駅前にはしゃれた店があるが、ほかには何もなし |
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霊場会ではその前の寺で納経朱印ができるようにしたらしい。でも朱印の収入はどちらの寺に入るのだろうか。もう一つの問題は立派な本堂前にプレハブ小屋が作られて参拝ができないことだ。まあ私たちは大師堂があればいいが、皆さんには大変困ることだろう。さらに仁王門や鐘楼は売り払われて今はない。最初は「どっちもどっち!」と思っていたが、どうも一方的に宝寿寺のほうが不利なようだ。騒ぎに巻き込まれてはいけないので納経所には近づかず、大急ぎで寺を後にした。こんな混乱は、誰にとっても不幸な事だから早くなんとかしなければ・・・。 |
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◆第63番の吉祥寺は駅から3分ほどのところにある。小雨が降り始めたが、近いので傘も出さなかった。かっこいい自転車でやってきたおじさん二人、大阪からの自転車遍路だそうだ。車をどこかにおいて、自転車を運んでいるらしく、朱印帳のほかの荷物はまったくもっていなかった。ほかに一組のご夫婦らしい二人。二人ともそれぞれが朱印帳を持っている。もし夫婦なら一冊でいいと思うが、考え過ぎかな。
■ きちじょうじ、と読むらしい。入り口に狛犬ならぬ狛ゾウがいた。こういうのがあるとうれしくなる。この寺にはなにかいろいろな仕掛けがあると、ガイドには書いてあった。 |
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予讃線:たいていの駅名に「伊予」がつく |
門前にて、自転車遍路のおじさんに撮ってもらった。 |
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本堂:四国唯一毘沙聞天を祀る
毘沙聞天は秘仏で60年に一回御開帳 |
大師堂:大師が金剛杖で突いたら水が湧いた。 |
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吉祥天女の下をくぐるとご利益!
マリヤ観音もあるというが非公開 |
金剛杖で石の穴を通すと念願が成就する
成就石は石鎚山の滝つぼにあった。 |
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八角のお堂、秘仏が6体祀られている |
「きちじょうじ」と読む 。国道11号線に面している。 |
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今治あたりからこんな案内が出てきた |
旧道(讃岐街道)を行く。丹、菅 の名前が多い。 |
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64番を目指して歩くとこんな大鳥居!でも新しい! |
赤鳥居の上に石鎚神社大鳥居! |
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この仁王門(神門)もあたらしい。狛犬もなかなか。 |
仁王様のあるところに天狗が!現代木彫もいい! |
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さらに奥の方:紅葉真っ盛り:おいしいコーヒー! |
境内の紅葉真っ盛り!月曜なので誰もいない! |
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祖霊社:スサノオを祀る。後ろ本殿は出雲風 |
新しい本殿:眺めがいい。しまなみ海道も見える |
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ご本堂: 青い銅板屋根。入母屋造り。役行者が開祖。もとは石鎚山にあった。
石鎚山の別当寺、遙拝所であったが明治の廃仏毀釈で廃寺となった。
その後(明治11年)現在の場所に再建された。阿弥陀如来(秘仏)を祀る。
現在の寺は里前神寺、元の成就社は奥前神寺となった。奥前神寺はロープウェーの上にある。 |
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石鉄山前神寺:もとは石鎚神社の別当寺だった |
ちょっと字が曲がっているなぁ! |
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立派な大師堂 |
鐘楼:境内には顕彰碑など数多い |
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本堂の入母屋の大屋根:立派だ! |
人手不足はロボット!ならぬ人形 |
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境内に鳥居と石段:神仏混交の寺だった。
もとは蔵王権現を祀っていた。 |
石段上に石鉄権現堂があった:
毎月20日蔵王権現縁日、ご開帳。 |
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◆5月以来、5か月ぶりのお遍路歩きだったが、涼しさもあって毎日3万歩(約22キロ)も歩くことができた。寺のある山は紅葉の中だったが、土曜日の寒波で高い山は真っ白になった。四国でもこんなに早く雪山になるとは思ってもみなかった。条件が良ければケーブルで石鎚山に行ってみようかと思っていたのだが、とても及ばなかった。
◆これまで人力(自転車も含む)で通すことにこだわってきたが、もうそんなにむきになる年ではないことを自覚し、何か所か鉄道を使った。海辺の単調な国道歩きは、奥さんの機嫌が悪くなる。列車に乗ったことへの罪悪感はない。もともと自分で決めたルールなので、変更することになんの抵抗もなかった。
◆今回は今治周辺の札所めぐりだった。近隣にあるので第52番から第64番まで、13ケ寺を巡ることができた。土佐(高知県)では3日歩いてやっと1ヵ所だったのに比べ、なんと楽なことか。しかしそれらの寺の印象は薄い。今回もすぐに思い出されるのは番外の鎌大師、58番仙遊寺、60番横峰寺だ。それぞれ急な坂道を登った末にたどり着いた寺だ。やはり苦労をしないと印象は薄い。きっとご利益も少ないのではないかと思う。
◆第64番の前神寺から次の第65番までの距離は長い。とても一日ではいけないので、今回はここから4キロ先の伊予西条駅で終了とする。伊予西条に着いたとき、5分後に岡山行の特急が来たので飛び乗る。お土産など買う時間もなかった。しかし夕方には我が家に着いた。
◆ちょうど板橋区の植村直己冒険館の25周年行事と懇親会が近所の板橋区民会館で行われる。それに間に合うことができた。懐かしい人々にあうことができた。四国の神さま仏さまのご利益か!
■次回は来年(2017年)3月、伊予西条からの予定。
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発 |
着 |
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5日目
11月20日 |
壬生川 |
伊予氷見 |
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列車 |
伊予氷見駅 |
第63番吉祥寺 |
0.1q |
5分(雨宿り;徒歩) |
第63番吉祥寺 |
石鎚神社 |
3q:境内1q |
2時間 |
石鎚神社 |
第64番前神寺 |
0.3q |
15分 |
前神寺 |
伊予西条 |
5q |
1時間 |
伊予西条 |
岡山 |
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2時間 |
岡山 |
東京 |
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3時間半 |
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