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■23番札所を出て2日目、室戸岬にある24番最御崎寺まではまだかかりそうだ。本日前半は阿波の国、多少の家々はあったが、後半高知県に入ってしばらくすると30キロの間に民宿が2軒あるだけ、自動販売機もない海岸線の道になる。ここは第12番焼山寺よりも大変かもしれない。さらに時期が悪く、熱射病にかかりそうだった。

■昨日宿泊した「遊遊NASA」は景色はよいが、かなりの高台にある。そこから舗装路を下って来ると、膝ががくがくしてくる。奥さまはちょっと自転車にのってみたところ、
「下りは快適だよ〜!!!」 

■と言うことで、自転車は荷物を積むだけではなく、奥さまの乗り物になった。 
上りは今まで通り私が押していく。しかし本日はほとんどが海岸の段丘崖下を通っていくので、
ほとんど上り下りはない。自転車は先に行って涼しいところで、待っているという方式に変わった。

■私は自分の荷物だけ。もとは「山ヤ」だったので、どんな時でも雨具と懐中電気(古い言葉だな)、非常食、ナイフなどを持っており、ある程度の重さにはなるが、これまでに比べれば、背中に羽が生えたぐらいに軽い。

■問題は異常ともいえる暑さだ。何をしなくても日なたに居ると、めまいがする。奥さまは幅広の帽子に頬かむり、大型サングラスなので顔はほとんど見えない。私も同様で、鼻の先しか出ていない。

 朝はまだ涼しい! 7時出発!  室戸岬まで2日で行けそうだ!
細く長い湾:これはなに?  50キロを切った、鉄道は阿佐東線 

■上の高架線は阿波と土佐の国を結ぶJR線の阿佐東線。3駅しかない(8.5km)が徳島と高知の県境を越える。

■なぜ東線というか? 実は室戸をまわって高知県の奈半利(なはり)へ向かう鉄道を建設する予定だったが、国鉄解体で計画はなくなった。

■高知側の西線は、後免‐奈半利(ごめんなはり)線として一部開通しているが、ともに延伸の計画はない。現在は甲浦(かんのうら)と後免(ごめん)の間180kmほどをバスでつないでいる。

■100円稼ぐのに915円かかるという超赤字路線。バスの乗客を見れば、全線開通したら、さらに大赤字になること必至。下手をするとバスも廃止されそうだ。

■あとはお遍路に期待するしかない。自転車を乗せてくれればいいのに。

■左の写真はホテル:リビエラ! この阿佐東線の開通に合わせたが・・・・海岸はサーフィンのメッカ! 

■下の
漣痕(れんこん)は海の波の化石である。海岸に作られた波紋が陸化して乾燥して、その上を別の地層が覆った。そのために波紋がそのまま化石化した。
大変珍しいもので、国指定天然記念物である。ここへ来たのは学生時代から4
回目!


本日のコースは地図の通りで、県境を越えて、徳島県(阿波の国)から高知県(土佐の国)に入る。
阿波は「発心の道場」、
土佐は「修行の道場」。
             県境の漣痕(れんこん)化石――→

阿波から土佐に向かう。
 
阿波と土佐の国境:高知県東洋町 甲浦(かんのうら)の街:ディサービスの車だけ

■ 東洋町・甲浦は2007年に原発の高レベル廃棄物の処分場の候補地として、町長が独断で申請した。調査費と補助金が目当てだと公言したが、町議会・町民は大反対。町を二分する大騒ぎになった。

■ 町長は辞職して町民の意志を問うたが、当然のごとく破れた。申請は取り消され、以降「高レベル廃棄物処理場」は日本どこでも調査もされていない。

■ 東日本大震災による福島第一発電所での「高レベル廃棄物」処理は大問題になったが、だれもみんな口をつぐんでいる。フランスと同じように、国外に持っていこうという心づもりなのだろう。 


甲浦の海岸:海水浴にはすばらしい 福島被災地から来たお遍路さん

番外札所 東洋大師 野根の昼寝

本日も88か所札所はないが、番外の札所がある。番外札所だが別格二十札所には入っていない。

しかし途中に札所がないのでほとんどの遍路さんが休んでいく。私たちも休んだ。ここにはきれいな宿泊所がある。

今は海岸沿いに道がつけられているが、昔は海岸沿いに道を作ることは難しかったので、野根から山越えになった。

なのでここで休憩や宿泊して行った。この宿泊所には泊まりたいと思うぐらいきれいだった。
番外札所 東洋大師 通夜堂:泊まれるヘンロ小屋:早い者順

野根から佐喜浜まで15km、こんな景色  先を行く奥さんの姿だけ。車もほとんど通らない。
日陰で休む奥さん。自販機もトイレもなし 日よけの防止(帽子)で顔は真っ黒!
佐喜の浜へ到着。熱中症でしばらく休憩!  昔は漁業や林業で栄えたが、今は全部空き家
佐喜浜からさらに岬をまわったところに椎名の集落。
浜はサーファーで賑わっていたが、街に人影はない。
商店なし。民宿尾崎が一軒あるのみ。
椎名集落の先に一軒だけある家屋。民宿「徳増」。バス停も徳増。
歩き遍路は尾崎か徳増のどちらかに泊まる。
前後15kmに宿は2軒しかないから。

 民宿「徳増」のベンチで珍しく奥さんもビール。今日は33キロほど歩いた。ほとんど自転車だった奥さんは暑さ以外、快調だったようだ。

 私も日焼け対策を施されていたので、汗はかいたが疲れは少ない。7時に出て4時の到着(9時間) 休憩は合計で1時間ぐらいなので、平均走行速度は時速4キロ。

 町中でふつうに歩くと時速4キロ。このペースを8時間保つことはかなりの労力だ。いくら水分補給(ビール分かな?)しても足りないぐらい汗をかいた。

 我らを含めて泊り客は、遍路4人、サーファーも4人。


遊遊NASA−宍喰リビエラ   7:00−8:30   6q    
宍喰リビエラー県境   8:30−9:15   2q   化石見学含む 
県境ー甲浦浜   9:15−10:00   2q   江藤新平墓 
甲浦ー野根(東京大師)   10:00−12:00   8q   サーファー宿 
野根ー佐喜浜ー徳増   12:30−16:00   15q   町は佐喜浜のみ 
        33q   48000歩 

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