055    越後国一宮1     新潟県弥彦村
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弥彦(いやひこ)神社 

祭神 伊夜比古神 天香久山命(高倉下命)
●この大鳥居は昭和57年(1982年)に、上越新幹線開通を記念して建てられた。当時は日本一だったが、現在は何番目だろうか。越後の一宮の威容をしらしめる象徴だった。

●祭神は天香久山命(高倉下命)とされる。高倉下命は神武天皇の東征時に紀伊半島で神剣(布津の御魂)をもって助っ人にきた。神武天皇は勝利して大和に入って天皇として即位した。天皇家にとっては大変な恩義のある神であるが、実は越後に祀られる由縁はよくわからない。もともとは伊夜比古(いやひこ)神が祀られていたが、いつの時か古事記にある神さまである天香久山命になったと考えられる。

●越後には一宮が二社あるが、現在はこちらの弥彦神社の方が規模は大きく、古いようだ。本来の神さまは弥彦山(ご神体)におられるという。大神(三輪)神社のように本殿はなく、拝殿を通してご神体を拝む古い信仰かと思っていたが、ここ弥彦神社には本殿もあり、ご神体山はまったく神秘性はない。

●ご神体山には、頂上までスカイラインが通じ、ロープウェーやクライミングカーなどで気楽に行くことができる。観光客にはいいが、大神神社のような荘厳な感じはない。まあそれも現代的でいいか。
一の鳥居:大鳥居も同じ形 地図の左下が一の鳥居、脇に神橋
神のみが渡れる橋:玉の橋 直角に曲がって二の鳥居へ参道
二の鳥居:奥に拝殿が見える  舞殿:
摂社:末社の鳥居  摂社末社は18社: 
随神門をくぐると拝殿が見える 拝殿:二礼四拍手一礼(出雲式)
●昭和31年の初詣の際、参拝客が大勢押し寄せ、
石段下に落下し124人もの方が圧死する事故が起こった。
その後にも明石の跨線橋での事故など、
群衆事故はあったが、弥彦事故以上の惨事はない。

●この狛犬の前の石垣で事故は起きた。
狛犬は企画 伊藤忠太、原型製作は新海竹太郎、
石工 酒井八右衛門と当時の大御所が造った。
狛犬の奉納年代大正15年。

首にネックレスをつけ、すっくと立っている。
事故を知ってか知らずか、たち続けている。
新潟日報(2015年8月13日) 最初の写真は裏側から、これは借り物
山頂(634m):スカイツリーの高さ 御神廟:山頂にある
弥彦スカイラインから山頂への道? ちょっとおそろしいので杖をついて上った。
弥彦山に登ったのは平成19年となっている。この記事を書いているのは平成30年だから11年前の話。今回は弥彦スカイラインやロープウェーが信仰を汚すと言っている。

しかしその時は「ああ便利なものがあってよかった!」と感動したものだ。その1ケ月前にアキレス腱を切って、ギプスをはめたままだったからだ。

人間、時と場合によって勝手なことを言う。いまはこの怪しい乗り物に乗っておけばよかったのに、とちょっと後悔している。傾斜式のエレベーターが東京の飛鳥山にある。アルカルゴと名付けられている。規模はこのクライミングエレベーターにくらべかなり小さいし、眺めも良くない。本家の方が古いが立派だ。

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