056    越後国一宮2     新潟県上越市
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居多(こた)神社 

祭神 大国主命 出雲大社の神:国津神の主
  奴奈川姫命  越の国の姫:大国主命の妻
  建御名方命 二神の子ども:建御雷神に敗れて諏訪に蟄居
  居多神社という名前はあまり聞いたことがない。たぶん昔は日本海側に多い気多神社と言ったようだ。もともと出雲系の神社だったので、祭神は大国主命である。大国主命には多くの妻がいるが、越の国にいた奴奈川(ぬなかわ)姫には特別の感情を持って、何回も通い妻にした。

  奴奈川姫は糸魚川にある奴奈川神社の祭神である。糸魚川を流れる姫川のヒメは奴奈川姫から来たものである。大国主とのロマンスの話は古事記、日本書紀に詳しい。出雲の勢力が越の国を征服したという事実を物語にしたものだろう。

  その妻との間にできたのが建御名方(たけみなかた)神で、高天原の神である建御雷(たけみかづち)神の脅しに屈せず、出雲勢力で唯一国譲りに反対した武将として知られるが、結局は敗れて母のもとに逃げ帰り、諏訪に逃れ蟄居する。

  この神社がある上越市の直江津も越の国だが、糸魚川とは大きな山で隔てられている。しかし船でつなげば案外近い。古代から船での行き来があったあったのだろう。居多神社の隣には越後の国分寺がある。昔から開けた場所だった。

  上杉氏の春日山城はこの近くである。上杉氏の武将である直江兼続は直江の荘とった名前で、直江の港という意味で直江津とつけられた。直江兼続よりも前からあった名前のようだ。 
 ちょっとした高台にある 拝殿本殿は出雲大社形式
拝殿の奥の本殿:廊下で繋がる 由緒書きだが、あまり権威が感じられないな 
境内の末社:摂社 狼??  大明神は仏教の神さま:縁結びの神社
大国主命と奴奈川姫  大国主命の妻問の歌:解説文 
雁田神社:子宝に恵まれる。
北陸本線と信越本線の交差駅であったが、いまは南に北陸新幹線の上越妙高駅ができたために信越線は第三セクターのローカル線になった。えちごときめき鉄道の「妙高はねうまライン」という名前である。ちなみに直江津から糸魚川に行くのは「日本海ひすいライン」である。
五智国分寺:仁王門  本堂:立派な寺だ 
 こちらも立派な三重塔 芭蕉様も奥の細道の時に通った。
1207年2月、後鳥羽上皇の怒りに触れ、越後の国府に配流の身となった浄土真宗の宗祖
親鸞聖人が上陸した地が、上越市の居多ヶ浜(こたがはま)。

1211年11月17日、流罪より5年後に赦免された。
その間越後国分寺の境内に草庵を結び、恵信尼(えしんに)を妻とした。
親鸞さんゆかりの片葉の葦 親鸞さんゆかりの鏡の池
列車の時間を気にしながら行ったので、あまりいい写真がおれなかったし、
ゆっくりと神さまに向かい合ってお話を聞くことができなかったのがちょっと残念。

大国主命と奴奈川姫とのロマンスの話は古事記で読んでいるので
よくわかっているつもりだったが、こんなに丁寧に説明されると
本当にあった話のように思える。

縁結びパワースポットになるのも、あり得るかなと思った。
大勢が訪れる本家の出雲大社よりもご利益はありそうだ。

と言いながら、広大な勢力を持った越の国の一之宮としては
ちょっと寂しいかなとも思った。

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