106   津軽国一宮   青森県弘前市
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岩木山神社
祭神 岩木山大神   顕国魂神 多都比姫神 宇賀能売神 大山祇神 坂上刈田麻呂
  いわきやまおおかみ   うつしくにたま  たつびひめ  うかのめ  おおやまつみ  さかうえかりたまろ
別名 右上の五神全部   大己貴命 白雲大竜神  稲荷神  山の神  大和の武将 
  岩木山神社の創建は780年ともいわれている。岩木山自体を崇拝する自然崇拝であったが、東北地方を制圧した坂上田村麻呂が山頂に祠を再建したとの伝承がある。その後百沢に百沢寺(ひゃくたくじ)が作られ、神仏習合の神として近隣の信仰を受けるようになった。
 岩木山は何回も噴火しており社殿は火災にあっている。なかでも1589年には大半を焼失した。現存する神社は弘前藩主が建立したと言われ、400年弱もの間を風雪に耐えたヒバ造りである。国指定の重要文化財の本殿・拝殿・奥門・楼門などがあり、「奥日光」とも称されているそうだ。
  
  白河以北の東北地方は陸奥国と一括されていた。律令制度が定まるころにはまだ陸奥国は蝦夷の人たちの国で、中央の権力が行き届いていなかった。したがって陸奥国一宮は都都古分神社だけであった。と言っても現在はツツコワケと称する神社は3か所あってどれが律令制のころの神社かはわからない。
 全国一宮会では岩木山神社を津軽一宮と称し、「新一宮」のひとつとしている。しかし明治になって陸奥国が分割されたが津軽国は存在していなかった。岩木山神社を訪れてみたが、どこにも一宮の表示はなかった。一宮の称号がなくても十分に崇敬された神社であることはよくわかった。すばらしく立派な神社だった。

正面の一の鳥居 中間二の鳥居 拝殿前の木製の鳥居
見事な楼門 「北門鎮護」の文字は東郷平八郎書
楼門前の逆さ狛犬!  木鼻の架空の動物:獏? 
楼門の前に珍しい狛犬がいる。逆さ狛犬と一緒に写真を撮ると
恋愛が成就するそうで、人気がある。でもこれが狛犬かどうか不明。
楼門前、拝殿前、などに立派な狛犬がいる。
この他にも白龍神社の前にも狛犬がいたのだが、
写真を撮りそびれた。ちょっと残念。 
拝殿:右側は工事中 社殿脇の白雲大龍神
神社、かやぶきの社務所 手水は天然水
国幣社とは、明治政府によって格付けされた神社で、一番上が官幣大社だった。
官幣社は皇室から幣帛(へいはく)料が下された。官幣大社の次は国幣大社で
こちらは国から幣帛が下された。この岩木山神社は国幣小社だった。
しかし昭和の世界大戦後、社格は廃止された。


岩木山神社:奥宮
弘前市からか嶽温泉で乗り換えてスカイラインを
岩木山の8合目までバスで行くことができる。
その後9合目までリフトが架かっているが、
もちろんそれには乗らないで鳥の海まで行く。
そこからは急な岩を登って行く。奥宮参拝の方々について
ヒイヒイ言いながら上る。これは年配者にはけっこう答える。
奥宮の写真は超広角で撮った。鳥居の下は絶壁なので。
2020年10月20日、めったにない穏やかな快晴。
十三湖が見え、さらにその先に北海道の渡島半島が見える。 
緩やかに見えるがかなりの傾斜。  鳳鳴ヒュッテからの急な登り
裸のお兄さんは本日二回目の登頂!   お山へ参拝
下りはそのまま岩木山神社へ下った。紅葉真っ盛り。同じころ八ヶ岳では大雪でラッセルが大変だったという話を聞いていたのでアイゼン、スパッツも持ってっきたが、使用なし。  弘前にはこんな文化財的な建物にスタバがあった。登頂、参拝記念にいつもはビール! でもこれから東京に戻るので、取り合えず、スタバコーヒーで乾杯!
これは岩木山山頂:広く見えるが360°カメラで撮っているからそう見える。
奥社の向こうに白い雲が見えるが、北海道の松前あたり。
すばらしい天気、すばらしい岩木山神社。
存在しない津軽国の一宮などに依存しなくても十分に
存在感がある神社だった。
満足の一日、お山に感謝!

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