■第1回目のお遍路としてはよく歩いた。3日目ぐらいでへたばって「もう帰ろう」となるではないかと思っていた。しかしへろへろになりながらも、1週間休みなく歩いた。近年こんなに長い時間、オールアウトになるまで歩いたことはない。

■このところ「まあこんなもんでいいか!」という「ゆるキャラ的」生活を送っていた身には、珍しいことだ。何がそうさせたのか。やはりお大師様のパワーかなと思う。

■何かを悟ったわけでもないが、続ければ何かありそうだという予感はある。大変疲れたが、もうしばらくは続けて見ようという気になっている。

■最終日は18番と19番。泊まった県庁近くのホテルから「文化の森」駅まで電車にのり、そこから恩山寺、立江寺まで10キロほど歩いた。
 
 上の写真は眉山(びざん) 下は県庁前のサクラ


牟岐線の「文化の森」駅から55号線を歩く

国道55線沿いにはレストランがある。  スーパーもあった。「鳴門金時」を宅急便に。 

びらんじゅの大木 義経の上陸地?? 国道55号線にたつ案内柱

■昨日は県庁近くのホテルに泊った。「文化の森」駅から国道55号線をホテルまで戻ったので、本日は「徳島駅」から牟岐線の「文化の森」駅まで乗った。昨日通った「文化の森」から歩き始め1時間半で中田(ちゅうでん)駅の上を越えた。そこから大きな道を避けて歩いているうちに、小松島の市街に出てしまった。ちょうどスーパーがあったので、そこで昨日から気になっていた「鳴門金時」(サツマイモ)を買って、宅急便で自宅に送った。帰ったらお土産でまわりに配らなくちゃ。

■再び国道55号線にもどると、ものすごい風。これまで山の中だったので、風や雨でも休むところがなかった。国道沿いにはレストランなどがある。「大へい洋」というお魚レストランがある。今回の旅で初めてゆっくりと昼食をとることができた。それまではすべておにぎり弁当だった。

■風が止んで、恩山寺道に入ると、「源義経上陸の地」の石碑があった。屋島にいる平家を追討するためにここから進軍したそうだ。私は義経軍は船で屋島に至ったとばかり思っていた。地元ではここを義経ロードとして売り出している。遍路道、四国の道、義経ロード、いろいろ道がある。

■そんな道を歩きながら、 恩山寺川に架かる赤い橋を渡る。立派な「びらんじゅ」という大木がある。この先が花折れ坂。弘法大師のお母さんが、息子に会いに来た場所だ。



第18番 恩山寺  


 女人禁制の寺で「花折り坂」から上には、女性が入ることは許されていなかった。弘法大師がこの寺で修行をしていた時、大師の母・玉依御前が讃岐の善通寺から訪ねてきた。弘法大師は山門近くの瀧にうたれて17日間の秘法を修し、女人解禁の祈願を成就した。

母君は剃髪をして、その髪を奉納した。大師はこの寺を「母養山恩山寺」と改めた。境内には玉依御前を祀る小堂があり、大師が植樹した「びらんじゅ」は、県の天然記念物になっている。 

四国遍路が成就した暁にはお礼に高野山まで行くことになっている。高野山には何回も行っているが麓の九度山の慈尊院に母が住んでいて、弘法大師は月に九度も山を下りたという伝説がある。親孝行な大師様像を作るのが目的だったのだろうが、本当なら大師様はかなりのマザコンだったことになる。お遍路さんは「そんなうがった見方」をしてはいけない。


弘法大師ゆかりの寺 第18番 恩山寺
上は大師堂:バスのお遍路さん達 大師堂の石段脇の仏さん達
恩山寺 本堂:桜満開 仏さん達


  第19番へのお遍路道
19番への道は牛舎の中を通る 義経ロードは竹やぶの道
お遍路小屋 今が盛りのサクラ花 私設お遍路小屋 
民宿「鮒の里」:次回の予約を入れる 立江寺の入り口にかかる橋



第19番 立江寺 
 
第19番 立江寺 仁王門 立江寺 本堂

仁王様と大わらじ 多宝塔 さくらだけじゃない!

仁王門前 大師堂
門の内側前で待っている人 大勢の中学生:清原を待っている

清原選手もお遍路に出た!

■立江寺は立派な寺らしいが、私たちの記憶は、「キヨハラ」だ。立江寺境内に子どもたちが集まっていた。聞いてみると野球の清原選手がお遍路で歩いており、まもなくここに来るのだそうだ。「本当?」 と聞くと、スマホでどこを歩いているか検索できるそうだ。私たちの後から来るようだ。しばらく待っていたが、あらわれない。

■いろいろなできごとがあって落ち込んでいる清原選手は救いを求めて、遍路旅に出たと、あとでインターネットで見た。日本人は悩みが多いと巡礼の旅に出る。
私たちは70歳まで生きてきたことへの感謝を表すために遍路旅に出た。なので救いは求めたりしていない。あまり悩みもない。そんな人にはお大師様はかかわってくれないかもしれない。でもまあいい。こちら側の気持ちを表す旅なので。

■立江寺から5分ぐらい歩いて、立江寺駅にでて、列車で徳島駅から昨日の宿に戻る。本日は荷物を徳島のホテルあずけていたので、楽に歩くことができた。この日は17キロみて
翌朝、徳島駅からバスで淡路島を経由して神戸三宮へ行き、新大阪から新幹線。当然ジパングパスの3割引きを使うので、のぞみ号ではなくひかり号にのる。

■1週間まるまる歩いた経験は奥さんにはない。奥さんはかなりへとへとだったがそれを見ていた私も疲れた。1週間で19番札所まで回った。「何か悟りが開けたか?」自問したが、なにも答えはない。でもまあしばらくしたら、何か出てくるかもしれない。

■次は5月に来る予定! もう暑くなっているかもしれない。そのころ清原選手は全部を回り終えているかもしれない。がんばれよ!悩み多き青年!



阿波富田駅 出発 7:50         
文化の森駅 9:00    8250歩     
太へい洋 食事 12:12    8250歩    3.5km  
恩山寺入り口 13:10    13215歩    2.0km  
第18番 恩山寺 13:40    15215歩    2.5km  
お遍路お休み処 15:15    19840歩       
第19番 立江寺 15:50    22918歩       
JR 立江駅  16:10    24800歩     
JR 徳島駅 泊 17:30        17km   合計 
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