白内障手術

本日は豊岡市が行っている第2回日本冒険フォーラムは明治大学で開催された。まだ手術後3日目だったが、参加した。事前にはムリだろうと返事を出しておいたのだが、保護メガネをしていれば遠くはちゃんと見えるので、大丈夫との判断。みなさんに会うことができたし、江本さん司会のディスカッションも聞かせてもらった。1000人もの参加があって、日本唯一の冒険者の集まりはだんだん形を整えてきた。素晴らしい会になった。私もちょっとだけの関係者として嬉しいことだった。しかし白内障手術の先輩であるKAWADAさん「ばい菌が入ったら失明するんだから。こんな人ごみからは早く退散しなさい」とのお言葉で、二次会にはでないで帰宅した。

さて白内障手術の話を忘れないうちに書いておきます。

もともと白内障はあったのだが、地元の医院では「年相応だから、まあがまんしたら!」との診断だった。しかし9月のインドラダック旅行の際の陽射しのまぶしさは耐えられない状況だった。眼科に行くと視力もだいぶ落ちている。やはり高地の紫外線の影響は大きかったのだろう。ただちに秋葉原のアイクリニックに行く。ここでは三井記念病院の赤星医師が手術をしてくれる。すでに手術をしたことがある我が家の奥さんの話では赤星先生は日本一いや世界一の名人だそうだ。予約は11月末ということになった。

白内障の手術はどういうものか、そのあとでいろいろ調べてみた。要は水晶体が濁って、入ってきた光を散乱させるために、網膜にきちんと像を結ばない症状だそうだ。まあカメラでいえばピンボケ写真をいつも見ている状態。したがってメガネをかけてもピシッと見えない。これまではあきらめるほかはなかったが、医療の最先端は極微の手術を可能にしたという。水晶体を人工のものと取り換えれば、散乱はなくなるということ。

10月31日、最終検査を終えて、手術時間がきまる。奥さんの時は入院しての手術だったが、ここでは日帰り。と言っても手術後すぐに歩いて帰れるわけはないので、近くのホテルに宿泊し、翌日検査して家に戻るということになっている。1泊入院みたいなものだ。アメリカではこれが一般的だという。そして1週間前からベガモックスという点眼薬を一日4回つけて手術の準備開始。

当日は午後2時に集合。アイクリニックは金曜日と日曜日が手術日で、赤星先生は朝から40人近く手術をする。一人当たりは10分ほど。これは驚異的なことだ。目を開けたまま眼球に穴をあけて濁った水晶体を砕いて吸い出し、人工的な水晶体をたたんで差し込み、中で広げるのだ。人工水晶体には日本の腕がついていて、角度を合わせて固定する。これで乱視を調整できるのだそうだが、神業的技術がいるだろう。

さてさて2時から瞳が開く薬をつける。完全に開くまでにはかなりの時間がかかる。瞳孔が開いたころ、手術をしてくださる赤星先生が最終チェック。目には麻酔薬をさしてあるので、マジックで新しいレンズの固定位置をマークするが痛くもかゆくもない。「目を触っても何ともないでしょう!」と恐怖心を和らげてくれる。なかなかの配慮だ。

5時になってやっと手術室に呼ばれる。ガウンを羽織り、髪を帽子で隠し、点滴をされる。さらに心電図のコードを付けると「手術だぞ!もう逃げられないぞ」という気分になる。前の人が奥の手術室に入って10分ぐらいで私も呼ばれる。暗い部屋の中、隣の歯医者さんの診療台のような上で前の人がちょうどガリガリと水晶体を粉砕している。テレビ画面でそれが見える。「こんなことやって大丈夫なの?」と思っているまもなく、粉砕物を吸い出して、新しいレンズを入れて完了。その間ほんの3分ぐらいだった。

終わったらすぐに私も手術台にあがり、心電図コードを接続。瞬きができないように目を見開くような装置をつける。先生は目だけを見ているのだろう。それから先は見えないが、顕微鏡で見ながら角膜に2ミリの穴があけられ、レーザーの粉砕機が挿入されるようだ。それまで見えていた視界がとつぜんボーっとする。なにかは見えているが、しばらくは異様な世界にさまよう。「いまきれいに掃除しました」との声。新しいレンズが入ります。と聞こえたとたんに目の前が明るくなり、台形のプリズムの形が見えた。この瞬間は驚きだ。同じことを繰り返し、両目の手術がおわる。

ほっとしている暇もなく、「立ってあるいて!」との声。手術室を出て、もういちど血圧などのチェック。ほんの5分ぐらいで、待合室でお待ちくださいとの声。見えているのだが、まだ足元はふらつく感じ。奥さんが待っていてくれた。清算をして外の薬局で3種類の点眼薬をもらう。そのご2人でヨタヨタと秋葉原のレムホテル(?)にチェックイン。翌日までには見えるようになるというので早めに寝る。奥さんは電車で家へもどった。

翌朝、起きてテレビをつける。眼鏡なしでよく見える。手術前にも眼鏡をかければ見えてはいたが、くっきりさが違う。人物の輪郭がぴしっと見えるのだ。普通の人はこんなに見えていたのだ。外に出て驚いた。町の通りの先まできっちり見える。初めての経験。これはありがたい。もっとはやく手術すべきだったと感じた。午前中にクリニックで検査をしたら、右目は1.2みえる。左は乱視のレンズを入れたのでまだしっくりこなくて0.4ぐらい。2,3日したらもっとよく見えるようになるとのこと。気分よく、自分で歩いて家路につく。足元はふらつくのは左右の視力が異なるからだろう。保護メガネをかけて、ぶつからないようにゆるゆる戻った。

ところで費用の件だが、我が家は老人家庭なので2割負担。片目は3万5千円、両目ではその倍だ。そんな値段で新しい世界が手に入った。感謝感激だ。もっとも私は単焦点レンズなのでこれから先もメガネは必要だが、くっきりさがちがう。まぶしさが緩和された。まあ言うことなし。眼鏡の必要がない多焦点のレンズもあるが、そっちは保険がきかないので片目数十万円する。これまでもメガネで50年近く過ごしていたのだから、メガネに違和感はない。これで十分。来年の自動車免許も大丈夫だろう。ただし認知症のテストはクリヤできるかどうか。そっちの保証はないな。

まだ4日目なので、はっきりは分からないが見える次元が一段と上がった感じ。現代医学技術は大したもんだ。感動感激で涙こぼるる。

 

白内障手術” への3件のコメント

  1. 回復おめでとうございます。まだ手術する段階には至っておりませんが気休め通院中、体験談・詳細大変参考になります。もっとも手術が先か寿命が先か定かではありませんが・・・誠にありがとうございました。

  2. 目の玉の手術って全身麻酔じゃないしすごく怖いイメージでしたが、この記事を読んで少し安心しました。もちろん医者の技術にもよるだろうけど、自分も白内障になったらぐずぐずためらってないで手術しようと思いました。その時まで赤星先生のような凄腕医者が増えていてくれてることを期待します。

  3. 御無沙汰しています。K高校8回生地学部部長でした。
    現在、東北で頑張っています!
    同窓会でお会いできると聞き、楽しみにしています。

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