狛ねこを見つけた

京都丹後鉄道(昔はタンゴ鉄道だった)にのって峰山という駅にやってきた。私たちの時代には、ヤクルトの野村監督が峰山高校の出身だということは誰でも知っていた。しかし峰山がどこにあるかは知らなかった。
  峰山の金毘羅神社に日本で唯一の「狛ねこ」があることを聞いた。豊岡で行われる植村直己冒険賞授賞式に合わせて西舞鶴から列車に乗った。   峰山の駅からは1.5キロ。まだ朝早いので涼しい。歩いて行ける距離だ。この地を支配した讃岐出身の京極さんが信仰したとかで、立派な神社だ。石段は本家ほどではないがかなり上る。石段途中に末社がいくつかあり、それぞれに狛犬やお狐さんがいる。    その中の猿田彦神社と木島神社を合祀した社の前に「狛ねこ」がいた。ちょっとおまけに作ったというのではなく意識して本格的に作ったものだ。木島神社は織物の神さまを祀る神社。織物にネズミは天敵だそうで、ネズミの天敵の「ねこ」を魔除けにした。
  狛犬はもともとは魔除けで作ったものだから、犬でも獅子でも狐でも猫でもいい。日本の神社ってのは包容力がある。   今では全国に知られたようで多くの「狛ねこ」愛好家が訪れる。同じ列車で中年のおじさんも「狛ねこ」を見に来ていた。彼はタクシーで行ったので、私がついた時には石段を下りてくるところだった。

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