文京区の茗荷谷、そこから小石川植物園に下る坂が播磨坂である。むかし何とか播磨の守の屋敷があったのでその名になった。この坂は東京の環状三号線の予定地だが、何年たってもこの部分しか開通していない。道路の真ん中が広い分離帯になっているがそこに桜が植えられている。こんな道路が東京を取り巻いたらさぞや壮観だったろうが、ほんの500mほどで途切れている。
私はこのすぐ近くに勤めていたので、花見時はいつもここに来ていた。退職したのちにも毎年仲間で集まっている。しかしここのところじり貧になり、昨年はとうとう3人しか集まらなかった。それも病人ばかり。ところが今時のじいさんばあさんはけっこうしぶとい。ことしは四国からの仲間も集まり、7人にもなった。みな病人みたいな人ばかりだが、元気は回復している。桜の花はそっちのけで、昔行きつけのお店に行って大いに盛り上がる。来年もこの調子で集まれればいいな!ということで別れた。