もんじゅ、やっと廃炉か!

やっと「もんじゅ」の廃炉が近づいた。政府は21日、高速増殖炉の「もんじゅ」(福井県敦賀市)の存廃について議論する原子力関係閣僚会議を開き、菅官房長官は「廃炉を含め抜本的な見直しを行う」と表明した。

高速増殖炉は、使った以上のプルトニウムを生み出す「夢の原子炉」といわれる。物理学的に考えてこんなことあるはずはない。プルトニウムが増殖するめにはどこかでエネルギーを注入しなければならない。夢の原子炉は文字通り夢で、できるはずはない。1994年4月に実際に動かしてみた。しかし翌年ナトリウム漏れ事故を起こし、2010年5月に再稼働したが、同8月また重大事故で増殖炉は停止し、現在に至っている。

「もんじゅ」はすでに約1兆円の費用が投じられているから、もったいないとの意見がある。しかしできるはずのないとわかっているのにお金をかけるのは詐欺だ。経済界は、費用対効果は全く見込まれていないことにやっと気が付いたようだ。なんでこんなことが分からないのか。文部科学省はまだ存続をしたいようだが、文科省には科学者はいないのか?

さらにいえば「もんじゅ」はプルトニウムを作るための原子炉である。発電はそれほど重視されていない。しかし日本にはもうすでに核兵器6000発分のプルトニウムの蓄積がある。これ以上増やすことはアメリカが許さない。北朝鮮に盗まれたら大変だ。秘密裏にかなりのプルトニウムがアメリカに運ばれていることは、先日明らかになった。アメリカが「もうやめたほうがいいよ!」と言ったのだろう。

いずれにしても垂れ流し、トイレのないマンションと同じ「原子炉」が廃止に向けて動き出すのはうれしい。余った原子炉を外国へ輸出するなどという犯罪を起こさないように見守らなきゃ。

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