熊本の大変な状況は続いている。本日気象庁は震度7が2度あったと訂正した。14日に発生した大地震(前震)は震度7だったが、16日未明の地震(本震)はM7.3でありながら震度は6強で、前の地震より小さいとされていた。前震の後に家に戻っていて本震の揺れで倒壊した家屋の下敷きになって亡くなった方が多くおられた。最初は前より小さな地震で、それまで大丈夫だった家が壊れるのか?と疑問に思っていたが、やはり本震の揺れは前と同じぐらい、それ以上に大きかったのだ。
それで二度目の地震の方が被害を大きくした原因は納得できたが、気象庁としては訂正しただけで、こと足りたとしていいのだろうか。自然現象なので予測は難しいことは重々承知だが、それでも震度7のような大きな地震の後にはかなり大きな地震が来ることは経験上分っていたはずだ。だからすぐに戻ったら危険だということをもっと周知させておくことが必要だったのではないか。大きな地震の後のさらに大きな地震が来たという例はあまりなかったが、同じような余震が起こることは、東日本大震災でも経験したばかりだ。空振りでもいいから、余震は1週間は続くぞ!避難を続けて下さい。という警報は出せなかったものか。2度目以降の余震の被害の方がはるかに大きくなったことに防災担当者は責任を感じてもらいたい。
もうひとつ心配なのは、今回の地震被害と復興に対して、いったい誰が指揮をしているのか、明確にしてもらいたい。安倍さんがパフォーマンスをしようとしたが、選挙や消費税、サミットなど懸案事項がありすぎて、地震には専念できていない。こういうときのために防災担当大臣がいるのだから九州に行って陣頭指揮をとってもらいたい。さらに国土大臣、復興大臣、防衛大臣もいるのだから、それぞれ役割を決めてきちんとした指揮命令をしてもらいたい。このまま無責任体制では速やかな復興はできない。パンツ事件の復興大臣はここで汚名挽回をしてもらいたいものだ。
政治家はもっとまじめに働いてくれと言いたい。元参議院のドンといわれた大阪維新の会の片山議員は、政局に影響する「大変タイミングのいい地震」と発言した。冗談だろうと思ったが、まさにタイミング良く、下がり続けていた株価は急上昇始めた。政治家や経済界の人はこの地震をなんかのチャンスとしか考えていないのかもしれない。マスコミも「これで消費増税はなくなった!」とか「衆議院の解散はできなくなった」などと解説している。マスコミ人も片山議員のように考えている人が多いということだろう。