九州東海大学 阿蘇キャンパス

夜中の1時ごろに益城町を中印にM7.3の地震が起こった。1昨日の地震がM6.5で震度は7だったが、本日の地震の方が規模が大きかったので、今回の地震が「本震」、一昨日のを「前震」と呼ぶことになったそうだ。こんどの地震の方が20倍(Mが1違うと32倍になる。)近く大きいのだから、被害も大きいはずである。阿蘇に近い方で大きな被害が出ているようだ。

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私は数年前に益城町あたりを下島さんとウロウロ走っていた。その後も何回か熊本から阿蘇のカルデラへ入ったことがある。阿蘇のカルデラには多数の町があり、阿蘇一宮もあることを知っていた。そのカルデラ内に入る入口は白川沿いの道だけである。すなわち巨大カルデラの中にたまった水はすべて白川を通じて熊本平野に流れ下る。白川は深い谷を刻んでおり谷壁に鉄道、国道が危うくつけられている。ここを塞がれたらカルデラ内は孤立するなと思っていた。

(上は被災した阿蘇神社、2012年私が訪れたときの様子。)

そんな場所だから当然集落などはごく小規模なものだった。ところがある年(1980年)にカルデラの入り口近くに九州東海大学ができた。なんでこんなところに東海大学!と思ったが、広い土地はこのあたりにしかなかったのだろう。大学が来ても周囲は学生のアパートだけで町としての発展はなかった。後から言っても詮方ないが、この場所は危険な場所だから人が住んでいなかったのだ。古い阿蘇の一宮でさえ建物が倒壊したのだから、そのほかの場所は推して知るべし。東海大学は衛星画像GPSなど先端技術を駆使する大学なのに、この場所は危うい!という人はいなかったのだろうか?若い人たちが亡くなったという。残念なことだし、かなり怒りも湧いてくる。

活断層が白川の谷に沿っていることはわかっていたそうだ。今頃言っても詮方ないが、なぜだれもこのあたりが危ないと言わなかったのだろうか。地震の広がりは、断層線に沿って北東方向、南西方向に伸びはじめている。その両方の先には停止中の伊方原発、稼働中の川内原発がある。それを知ったら誰でも「大丈夫か?」と思うだろう。しかしどの放送局も「人心を惑わせてはいけない!」とばかりにだんまりを決め込んでいる。私は皆に知らせる必要があると思っている。あとから「知らなかった!」と後悔するのは嫌だろうに。災害国に住む住民は、知っていて覚悟を決めて暮らしていくしかないのだから。

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