六本木のサントリー美術館で広重ビビットと称して、六十余州名所図会を展示していると奥さまから聞き、鑑賞に出かけた。六本木なんて畏れ多いところに出かけるには、それなりの覚悟が必要。本日はかなり涼しかったので一応上着も来ていった。さすが教養の高そうな方々が集まっているようで、熱心に見ている。私は近寄れず、遠くから眺めるだけ。
いつも見ているコピーではなく本物は色が違って美しい。版画でよくもまあこんな色が出せるものかと感心する。もとはアメリカ人の収集家が持っていたものを大富豪の原安三郎が買い戻したようだ。明治の時期日本人は浮世絵の良さを理解していなかったのだろう。買い戻してくれてありがたい。
六十余州はほとんど回っているので、今と比較してみるのも面白い。広重は江戸名所絵図では現地を訪れて描いているが、六十余州名所は全部回っていないようだ。しかしすばらしい想像力と創造力で風景を切り取っている。ともかく素晴らしい。6月12日までやっているので、ぜひご覧になったら!1300円。着物で行くと100円引きだそうだ。
ついでと言っては失礼だが、水越武さんの写真展をFUJI FILMのギャラリーでやっている。31日まで。無料。
六十余州の浮世絵は、以下で見ることはできる。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AD%E5%8D%81%E4%BD%99%E5%B7%9E%E5%90%8D%E6%89%80%E5%9B%B3%E4%BC%9A