寒い日だった。曙橋の駅から外に出るとちらほら雪が舞っていた。しかしそれだけで、積もるほどにはならなかったので、いつもどおりぶらりバー峠越え編を続行した。峠越えが目的だが、本日は新しい人も多く、ぶらりバー化石川探索をまず最初に行った。むかしフジテレビがあったあけぼの橋商店街が昔の川だったことを確認して階段を上り、合羽坂を下り、津ノ守坂を途中まで登った。「津の守」は松平摂津守の屋敷があったことからこの名が付いた。
屋敷跡にはムチの池がある。このあたりが荒木町の凹地として名高いところだが、昔は深い谷が刻まれていたことがわかる。そのあといつの時代か谷の出口を人工的に塞いだために凹地になった。このおうちの底に住む人は、外界に出るのに急な階段を登らなけれなならない。エスカレーターなどないので、年寄りは住むことはできないだろう。数えてみたら4ヶ所の階段があった。まさに四谷階段。
四谷怪談のお岩稲荷も近くにあるが、本日は須賀神社に行く。年寄りばかりいなので、「君の名は」のアニメ映画は見たことがないはず。神社の石段に「聖地巡礼」の若者が集まっていることなど理解できないだろうと思って案内した。しかしみなさん結構流行には敏感で、「ここが舞台だったんだ!」と感動していた。私のほうがだいぶ遅れていた。