四国88ヵ所歩き旅:77番道隆寺

今年3月に、5泊6日で76番の金倉寺までまわった。後半の2日は雨の中、弥谷寺の555段の石段登りはかなりハードだった。帰ってきてしばらくは体調が戻らなかった。ほぼ1週間、休みなしに歩くのはきつい年齢になったことを悟った。次回は交通費はかかるが2泊3日ぐらいにしたいと考えた。

今年中に何とか88番まで回りたいと考えていたが、残り1回で12札所をまわるのはムリになった。そこで暑くならないうちに6札所をまわり、残り6札所を秋に回り完成させることにした。全部札所をまわれば結願ということになるが、我が家は仏さまになんの願いもしていないので「結願」とは言えない。そこで歩き旅の完成ということにした。
東京駅を7時10分の「のぞみ」で出発したら多度津に11時40分には到着する。4時間半で四国の年に着くのだからすごいものだ。ヒコーキでもこれぐらいはかかる。5月の最初は暑い日が続いたが、本日は日差しはあるもののかなり涼しい。暑さにはたいへん弱い我が家の奥さんでも十分に歩くことは可能だった。多度津駅から30分、距離は1.5キロほどだが駅前にあった太胡石を見ていたら遅くなった。この石は先日訪れた上海で見た石だった。説明文を読むと友好都市になったので上海のなんとかいう町から送られたとのことだった。

第77番 道隆寺
多度津駅から行ったので、寺の裏手にでた。76番から歩いてくる場所が正面なのでぐるっと回って大門前に出た。道隆というのは領主さまの和気道隆から名をとった。彼は怪しい光を放つ桑の木に向かって矢を射た。その矢は乳母に当たってしまった。それを悔いた道隆は桑の木で薬師如来を彫った。息子は唐から戻った空海に頼み、さらに大きな薬師如来を彫って、その体内に道隆の薬師如来を本尊とした。本尊は「眼直し薬師」として今も信仰は厚い。眼がよくなってご典医になった京極左馬造の御廟がある。

丸亀へ
寺の裏から国道に出る。先を歩く本格遍路さんについていくが、すぐに見えなくなる。途中民家の壁にこんな看板があった。セクハラ・パワハラの財務省幹部に読ませたい。お遍路をしていると人間ができてくるそうだが、私はどんどん不満や怒りが増して来る。お遍路をしてもあまり得るものはないかな。
本日は丸亀のホテルに泊まることにしてあるので、荷物を預けて先に進む。貴重品とカメラだけになったら、足はすいすい進み、気分はよくなって、財務省大臣への怒りも和らいだ。

宇多津には宇夫階(うぶしな)神社があった。
宇多津を通り越し県道の下をくぐってすぐにわき道に入る。気を付けていないと見過ごす。少し登って下るとなにやら不思議な神社前に出る。宇夫階(うぶしな)神社と名前が付けられているが石段を登るといくつもの鳥居があり、かなりの神社が集合している。末社や摂社ではなく並立しているようだ。伊勢の社をもらってきた社殿もあるし金毘羅さんもある。
本殿の裏に回ってみると巨大な花崗岩がある。注連縄がはられているので磐座(いわくら)だと分かる。これぐらい大きいと何となく神秘性が感じられる。ここに神さまが降臨されるのだろう。私は無神論者ではない。人知を超えた偉大な存在があると考える方が合理的で自然だと考えているからだ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です