四国遍路:最大難所・60番横峰寺へ

四国最大難所の一つが、第60番の横峰寺への道である。と言っても近年は63番の奥から車の道が作られており、ほとんどの人がそのコースをとっている。しかしそうなると第63番を巡ってから60番を打つ(お参りするこ とを打つという)ことになる。それはどうも釈然としないので、私たちは昔の道をたどることにした。けどもこの年では750mの横峰寺を一日で往復するのはちょっときつい。と言い訳をして車道を湯浪(ゆうなみ)という廃村(?)までタクシーで行くことにした。我が家の四国遍路始まって以来のタクシーである。3500円。
7時半、そこからあだうす暗い谷間を歩いていく。整備はよくなされている。途中で追い越されたのは一人だけ。ほぼ400mの高度差を3時間かけてのぼった。日曜日なので横峰寺には大勢の参詣者がいる。この寺の開祖は役行者なので神仏習合の名残がある。なかなかいい感じである。
持ってきたおにぎり、パンなどで昼食にして、次の61番香園寺に下る。700mの高度差を下るので、のぼり以上の時間がかかった。途中で6人に追い越されたが、そのうち3人は外国人。歩き遍路の日本人は少ない。ちょっと寂しいことだ。途中から海が見えた。遠くにしまなみ海道の来島海峡大橋がみえる。反対側には石鎚山の雪化粧が見える。一昨日の雨は、四国の高山では雪になったのだ。