狛犬行脚24-10 豊岡荒神社の狛犬

日高 荒神社 

 日高郵便局の脇に鳥居があり、奥に入ると左手に天満宮の跡がある。右手に荒神社がある。拝殿は壁がなく開放感があり、背後の円山川の堤防を望める。この神社の中には多くの摂社がありそれぞれに狛犬がいる。この狛犬は出雲型で威嚇する感じだ。

上の左は荒神社正面の鳥居脇の狛犬。右は境内の金毘羅宮の前の狛犬。いずれも阿吽の阿形の顎が完全に欠け落ちている。いずれも出雲型と呼ばれる。

左は正面の出雲威嚇型の狛犬。右は金毘羅宮の拝殿の中の狛犬、新しいし風化はない。下はやはり金毘羅宮の狛犬。形は他のものと全く違う。阿形はまったく獅子、吽形は角があり狛犬だ。この神社の中では特別な感じがする狛犬だ。

金毘羅宮の社殿の「木鼻」に彫刻された阿吽の狛犬と阿吽の獏?

左側は金毘羅宮、たくさんの狛犬がいる。右写真は境内摂社、背後に円山川!

浅倉兵主神社 

荒神社の南1キロほどのところに式内社の浅倉兵主神社がある。「兵主神社」は日本全国に約50社あり、延喜式神名帳には「兵主」と名の付く式内社が19社記載されている。そのうちの7座がここ但馬の国の円山川沿いに集中している。先に見た久斗兵主神社は式内社ではないが、兵主の名を持つ。
出石神社の祭神である渡来系の神、天の日槍(あめのひぼこ)神と関連があると言われるが、否定する意見も多い。渡来系の神をあがめることを嫌う勢力も多かったのだろう。


狛犬行脚24-10 豊岡久斗兵主神社

豊岡市に編入されたがもとは日高町。旧日高町役場の近くの街道沿いにこの神社はある。正面に久斗兵主神社の社殿があり、境内にはいくつかの社殿が集まっている。それぞれに狛犬がいるのだが、やはり正面の狛犬が一番立派だ。

鳥居の下にいるのが一番大きい。出雲型だそうだ。この神社は式内社でスサノオを祀っているので出雲型なのだろう。右下も同じもので顔アップしてます。

八幡様の前の狛犬は阿形の開けた口の下あごが欠けていてちょっとかわいそう。凝灰岩の柔らかい岩石なので、昭和の時代製作なのにもう欠けている。他の社殿前の狛犬も同じように顎が欠けている。かわいそう、寂しい!

上の久斗兵主神社から西へ100mほど行ったところに粟島さんがある。兵主神社の摂社に当たるものかもしれない。この狛犬は近年奉納されたもので花崗岩製、いわゆる岡崎型で長持ちするだろう。

狛犬行脚24-10 狛江の狛犬

 小田急線の多摩川近くに狛江という駅がある。慈恵第三病院にしばらくお世話になっていた身には、なじみの駅である。狛江の「狛」は狛犬となにか関連があるのか、狛犬愛好家としては気になっていた。

 先日会った狛江の岩戸在住の友人に聞くと「なんか小さな鳥居のある神社に狛犬があったなあ!」という。 早速行ってみることにした。

喜多見氷川神社の小さな鳥居、世田谷区最古の鳥居。小さい!

 地図を見ると北見駅からの方が近そうだった。二の橋通りをしばらく行くと森が見える。都会では森があるのは神社か寺である。しかしに二の橋通りはだんだん離れていく。狛江市は昔は畑の広がる地域で今の道路はあぜ道を広げたものだからまっすぐ続いているわけではない。やっとたどり着いた場所には弁天池があった。

  彼の言う小さな鳥居はなかったが、 拝殿前になかなかいい狛犬がいた。向かって右側は阿形で子供が足元でじゃれている。通常は珠を抱えているなどするがここでは両方の狛犬が子供を持っている。

狛犬は一対だけと思っていたら、なんと見上げたところにもいた。これは木鼻に作られた狛犬なので通称は木鼻狛犬。たいていは長い鼻のゾウやバクが彫刻されていることが多い。

喜多見氷川神社の参道 特に大小の鳥居が見える

地図を見ると世田谷区と狛江市の境目に神社がある。そちらに歩いて行く。裏手から入ったのでまず拝殿に、その後狛犬をみて参道を戻って小さいけど区最古の鳥居を見てから外に出た。