関野吉晴探検資料館

2月28日(土)
昨日は地平線会議。291回目。金井シゲさんの登場だった。金井さんのハワイ。前半はいつもの名調子。後半はE本さんハワイ初体験。デジカメ初体験のお話。さらに後半は石川くん登場。熱気球で太平洋横断に飛び立ったが途中で着水。幸運に恵まれ無事にコンテナ船に救出された顛末についての報告。A東君の植村直己賞受賞の話。さらにT村さんの7大陸最高峰をめざす決意。などなど盛りだくさんの話題、それぞれじっくり聞きたい内容のつまみ食いだった。

午前中は墨田区にある「すみだ環境ふれあい館」に関野吉晴探検資料室が開設され区長から感謝状をうける関野さんる事になり、その開設式があった。地平線の仲間とともに出席。墨田区は関野さんの出身地。資料室は廃校になった小学校を転用した環境の教育施設。もともと墨田区は雨水利用では先進区だ。その館に大きな目玉ができた。小学校の転用施設だから、展示資料の保護にはよい環境ではないかも知れない。しかし手作りを大事にする関野さんらしい場所を得た感じだ。子どもたちにていねいにカヤックやソリの説明をする姿は、人間好きが伝わってくる。
展示された140点のすばらしい写真のかなりの部分は、人間の笑顔だ。人と人のていねいなつきあいが現れた写真だ。
子どもたちにぜひ見せたい資料館だ。墨田区近くに住んでおられる方、ぜひ見学してください。

入館料無料。場所は
墨田区文花1-32-9 旧文花小学校 東武鉄道亀戸線「小村井駅」下車10分

木を切る=気を切る!

画像

2月26日(木)
庭の木が大きくなりすぎたので、小さくコンパクトにしてもらうことにした。騎西町にすむ江口くんご夫妻にお願いした。彼は農大出身のプロの職人さんだ。はしごも手作りのものだ。花水木、サザンカ、キンモクセイを小さくしてもらい、太く大きくなりすぎた西洋カエデを根本から切り倒してもらった。

木を切るのは大変なんですよ、と言うeguti2。力がいると言う意味ではなく、木にはそれぞれ気があって、それと対話をしなければ切れないという。昨年近所の屋敷の大木を切る仕事を請け負い、上から枝を下ろしていったが、いよいよ切り倒そうという段になったときに、はしごから落ちて背骨を痛め半年間も仕事ができなかったそうだ。「その木は昔からその屋敷にあった大木で、切る必然性はなかったんです。自分はその木の「気」を感じていたのだが、仕事なので切ろうとしたが、ダメだったんです。むこうの気のほうが強かったんです」と話してくれた。その木はいまもそのままになっているそうだ。

我が家のカエデにはその気を感じなかったが、ムダにしてはいけないので、職人さんの仕事の脇で、ベンチにする作業をした。丸太を切るのは息が切れるが、「大事に使うからね」と言いながら作品を完成した。いつもは我が作品にケチをつけるわが奥さんが誉めてくれた。

今日が誕生日だったから鷹揚だったのだろう。

 

みわ塾 淡きくれない

2月25日(水)
久々の「みわ塾」の日。今日も昼の部に18人。夜の部に13人が来てくれた。いつものメンバーに加えて若者も数人来てくれた。おもしろかったのは親子の参加者が数組いたこと。親子断絶を心配する風潮もあるが、こんな例もいくつもあるのだ。

今回のテーマ「人類の未来」で「3世代同居」を人類の未来を明るくするヒントだとのべた。  ジジ、ババとの会話は重要なのだ。もう一つは「自然には神が宿る」、森の木それぞれに何やら霊力があるというのもだ。最近はこの話をあちこちでしており、もしかすると「みわ塾」はあやしい宗教団体ではないかと思われている。実は私はなんだかわけのわからない「八百万の神」を信じる人間なのだ。これを宗教というなら、宗教家でもいい。でもだれでもが、好き勝手に何でも信じてしまうというのは宗教になるのかしら?

お母上の歌集「淡きくれなゐ」takekiyo

そんなわけのわからない話をして帰ったら、武田くんから、お母さんが亡くなったとの電話をもらった。彼のお母さんにはPTAの頃からいろいろお世話になったし、教えてもらうことも多かった。息子とは違って凛とし、教養も大変深い方だった。歌集を頂いたこともあった。その中にいくつか息子のことを歌ったものがあった。3つほど拾い出し、ここに掲載させていただきます。

 

チベットにて如何なる思惟を経しならむ髭に覆われ帰りし息子
幼き日我が袖の陰にかくれし子いま晴れやかに花嫁と並ぶ (私が仲人をしました)
クェートの砂漠にマングローブを根付かせし十年の辛苦とを淡々と語る (向後さんのこと)

何だかわからない集まり!

2月24日(火)
昨日の晩と今日の晩は銀座と上野に出かけた。昨日は小林番長の集まりだった。前橋に住む小林さんは我が家にいたネコの実家だ。バンにいたから番長だったのだが、辞めてしまって、今は私と同じフリーターだそうだ。

阿部さんも実は今年初め転職したんですとのはなし。星野さんも・・・・と言うが彼はズーと昔からフリーターみたいな写真家だ。30歳代、40歳代(私は50歳代だが)が8人いてフリーター的なのが4人というのは現代社会の縮図みたいだ。

ところで、このメンバーはどういうつながりかあんまりよく分からないのだ。昔玉原高原でキャンプをしていたのは分かっているんだが、そこに来たこともない人もいる。なんだか分からないが小林番長が前橋から出てくることになると、メールが入ってきて、それぞれが「参加します」などの返事が飛び交う。銀座三越のライオンの前というのに日本橋三越のライオンの前で待っていたり、ハチ公の前に行くのかととんでもないことを言う人がいる。
小林番長がフリーターになると出張のチャンスがなくなる。どうぞ自前で出張して来てくだされ。そうでないとなんだか分からない集まりがなくなってしまうから!

今日の夕方は昔の教え子が集まった。武蔵美の大学生になった野沢さんに、教授連にボクの知り合いが沢山いるよ。と威張っておいた。教授様の1人関野さんの「探検資料館」が28日墨田区にオープンするという案内を受けた。我が板橋区には植村直己冒険館がある。それに匹敵するすごいことだ。橋場さんは芸術大学生だ。これもなかなかすごい。

杉浦くんは名門W大学に入ったのに辞めちゃった。何でと言ったら「この前会ったとき辞めちゃえって言ったじゃないか」と言われた。酔っぱらっていたので覚えていないと逃げをうったが、そんなこと言ったような気がする。服部くん、Hくん辞めないように!責任を逃れるためにここで表明しておく。

憲法9条 Tシャツ

画像

2月23日(月)
この日記にパワーポイントで作った「ミャンマー編」をリンクさせようとしているのですがなかなかうまくいきません。やっと文字だけが出てくるようになったのですが、画像がリンクしていないのです。ホームページビルダーのプレビューをみると画像もリンクしているのですが、どこで外れてしまうのだろう。こんな事に時間がとられて、一日が過ぎていきます。

憲法9条

憲法9条

今日の写真は私の顔を出そうとしたものではなく、このTシャツです。ウインドファームの中村隆市さんから頂いたので、宣伝です。9番  日本には憲法第9条があって、戦争はしないと世界にも知らせようというものです。戦争をするふつうの国ではなく、戦争は絶対やらないということを宣言することも立派な国際貢献です。イラクの自衛隊の人たちは迷彩色の戦闘服など着ないで、このシャツに着がえて戦争をしに来たんではないとアピールすればいいのに。

オーガニックコットン製なので着心地は大変結構です。

Tシャツの問い合わせは http://www.sloth.gr.jp/site9/chi9/chi9.htm

孫がうまれて3週間!

2月22日(日)
昨年結婚した長男のところに女の子が生まれました。我が家にとってはじめての孫です。私もおじいさんになりました。人の話では、孫は自分の子どもよりはるかにかわいいとのことです。今は横浜の実家にいるので、日曜日に見に行きました。うまれてまだ3週間ですが、しっかりした顔つきになっています。もう目も見えるらしく、動くものを追っています。

marina

手足の指も長く、美しく伸びています。なんて書くともう孫にデレデレになっているように思われるかも知れません。そんなことはないと言いながら、今度はいつ会いに行こうかと考えています。皆さんの言うとおりになりそうです。

ミャンマー イラワジデルタ

2月20日(金)
ミャンマーは11月から4月が乾季。前回12月にイラワジデルタに行ったときにはまだ乾季の始まりだったが、今回は乾季の終盤になっていた。土地は干からび、マングローブの葉も元気がない。水路も浅くなっており、ヤンゴンとボガレーを結ぶ巨大なボートも舳先に水夫が立って、竹の棒で深さを測りながら進むので、時速は歩く速度より遅くなった。130kmの距離を10時間近くかかった。
私たちのキャンプは細い水路に面しているが、引き潮になるとさらに細々とした流れになる。乾季で最大の問題は、飲み水だ。水路には泥色をした水が流れているが、塩分を含むので飲み水や炊事の水にはならない。井戸も浅いのがあるが、水路の塩水と同じで洗濯ぐらいにしか使えない。

mizugame1

この時期、ここでは水売りから買うか、雨季に瓶に貯めた水を使うかしかない。瓶をたくさんもっているお瓶(金)持ちはいいが、貧しい家庭は塩分が入った水やたまり水を使うしかない。煮沸して飲めばいいのだが、彼らは燃料を買う金もない。悪い水を使うので目の病気や胃腸の病気になる。病気を防ぐにはよい水の供給が必要なのだが、井戸を掘る機械も技術もない。瓶に貯められた水だって数ヶ月たてば悪くなる。マングローブ植林の手伝いに来ているのだが、まず最初にマングローブ地域に住む人たちの環境を改善しなければ、仕事もはかどらない。国連に働きかけたりしても、なかなか援助は届かない。

seito2

ここの人たちに比べれば、イラクの人たちはだれかが援助してくれるのでまだいい。ミャンマーのイラワジデルタは軍事政権のもとにあって、世界から見捨てられており、援助の手もない。最貧国の定義は1ドル/1人・1日だ。

イラワジデルタでは1家族1日に1ドルに足りない。ちなみに日本は1人1日100ドルだそうだ。お金も、水もない。栄養も足りない。でも子どもは元気だ。彼らの笑顔が亡くならないように、しばらくは私の力を尽くしてみようと考えている。

 

ソネラチア 一夜花 コウモリが受粉

2月18日(水)
マングローブというのは、塩水に育つ植物の総称だ。沖縄ではヤエヤマヒルギが有名で、長い胎生種子がぶら下がっている。私が通っているミャンマーのマングローブは種類が多く、花の美しいソネラチア(右の写真、真ん中が雌しべで周りが雄しべ、一夜で開花し、コウモリが受粉する。残念ながらまだその瞬間の写真を撮ったことがない)や板根をだすカナゾウなどさまざまなものがある。

sonerat0429

マングローブは塩水に育つのだから、強い植物なのだろうと想像していた。しかしマングローブだって本当は真水の方が好きなのだ。塩分のないふつうの土地で育てるとすくすく伸びて巨木になる。好きで塩水のところにいるわけではない。環境のよいところは競争が激しくて、他の植物に負けてしまうので競争相手のいないところにひっそりと暮らしているだけだ。実はマングローブは心やさしい植物なのだ。それを聞いてますます「いとおしい」感じを持つようになった。

ベトナム・マングローブ林でカヤック

2月16日(月)
今朝早くベトナムのホーチミン市から帰ってきました。ベトナムは「みわ塾」の聴講生からの授業料徴収が目的でしたが、その何倍かの支払いをさせてしまいました。とんでもないたかり元教師ですが、現在はフリーターなので、勘弁してくだされ!

山本くんと秋山くんは私の戸山高校時代に担任した生徒でラグビー部仲間です。高校生からの仲良し3人組の二人がいまだにベトナムで数年間一緒にいるのですから腐れ縁ですなあ。もう一人の岡村くんは最近すっかりヨーロッパかぶれですが、しばしば一緒に遊んでいるようです。

 

ホーチミン市の南にあるカンザーのマングローブの森をカヌーで巡ってきました。いつものようにカヌーぐらいできるよと言ってましたが、私は実際には100mぐらいしか漕いだことはありません。なのに彼らは海に近い細い水路を5時間ぐらい漕いで行こうというのです。貸してもらったのは正式にはカヤックで、モンベル製の4.5mの安定のよいAFREQというシリーズの艇です。

kayak042

ほとんど船の来ない水路を3人でゆっくり漕いで行きましたが、私には1時間が限度。徐々に腕が上がらなくなってきました。マングローブの種類を説明しながら、休みました。カヤックは休んでいても下流に下るのですが、3時間を過ぎることから、潮が満ち始め、アゲインストの進路になりました。下流の橋に運転手さんを待たせているので、なんとかそこまでたどり着かなければなりません。風、波がでてきていくら漕いでも、戻されている感じです。彼らは慣れているので、巧みにコースをとりながら進んでいますが、私は必死に漕いでもどんどん離され、一足遅れて橋の下まで付いたときには立ち上がるのもやっとぐらいの疲労困憊でした。足は鍛えているのですが、腕はダメでした。 しかし身体を目一杯使った時の心地よさは、いいものです。山本宅で夕日を見ながらビールを飲んでぐっすりと熟睡をしました。この体験は皆さんにもしてもらいたいですね。

ところで、話は変わって、。ベトナムと言ったら、すぐさま戦争と連想するのですが、彼らはもう先に進んでいるようでした。それは驚きと安堵の感じです。それについてはしばらく考えてから書こうと思っています。

gekokamen

もう一つベトナムには月光仮面が沢山いたと書いたら、そりゃ何だと言われました。写真を撮りましたので見てください。ベトナムでは私は絶対に運転などできません。ものすごいバイク交通渋滞。覆面は排気ガス防御と日除けだそうです。

初孫はたいてい初めての孫だ!

1月31日(土)
しばらくご無沙汰と書いたのですが、報告二つ。
一つは、昨日我が家に新しい家族誕生。昨年結婚した長男のところに女の子が誕生しました。我が家にとってははじめての初孫。と言ったら西山昭宣さんに                「初孫はたいていはじめてだよ。取り乱してるな」とからかわれてしまいました。昨日は宮本常一先生の年忌で、島根日笠寺の住職の山崎禅雄さんが、難しい金剛教というお経を上げてくれました。意味を優しく解説してくださったのですが、あいかわらず体力だけの賀曽利隆、三輪主彦は勝手な解釈をしていました。宮本千晴さん、関野吉晴さん、伊藤幸司さんなど久しぶりにお会いしました。

二つ目は、今日の夕方新宿で行われる都立大学地理学科の同窓会で、「マングローブの世界」という話をすることになっています。その資料としてパワーポイントで映像を作ったのですが、一回切りというのはもったいないので、このホームページにくっつけて見ました。パワーポイントの映像をどうやって見るのかよく分からないのですが、くっつけてみますからトライしてみてください。写真が多いので、重たすぎて動かないかも知れないのですが・・・・
ここをクリックしてみてください。

明日できることは今日やってはいけない

1月29日(木)
昼間はポカポカといい天気だった。ここ数日は霜柱があった我が庭の土も軟らかくなってきた。昨年秋に垣根の赤目樫が3本も枯れたので、植え直しをしたが、また枯れてしまった。植木職人の江口くんご夫妻にたのんで見てもらう。ついでに大きくなりすぎたハナミズキとサザンカ、カエデの木を小さくしてもらうことにした。しかしポカポカ陽気で、昔話に花を咲かせているうちに、午後になってしまい、今日はもう時間がないので、また来ます、ということになった。
こういうのがいい。時間など気にせずにおしゃべりしているうちに、「あれもうこんな時間だ」といって、仕事をあすに延ばす。長屋のご隠居さんみたいで、実にいい。江口さんには、わざわざ来てもらっているのに申し訳ないのだが。わたしが25年前にいたトルコでは諺に「明日できることを今日やってはいけない!」というのがある。最近その諺が身にしみて分かるようになってきた。先へ先へ想いを進めてはいけないということだ。

★ 2月1日からまたミャンマーへいきます。場所はこのまえと同じところ。またあののんびりとした船でイラワジ川下りをします。目的地までは船で1日、さらに小型ボートでまた1日かかります。16日に帰ってきます。

★ それまでしばらくお休みします。向こうには電気も電話もありません。もちろんインターネットもありません。13日から3日間はベトナムです。そこに住んでいる山本くんと秋山くんへの「みわ塾」の通信教育スクーリング並びに授業料徴収が目的です。

熱気球、天の川2号 太平洋に不時着!

1月28日(水)
昨日未明に栃木の永野川河川敷をとびたった天の川2号が太平洋上に着水したという報道があった。神田さんと石川直樹くんが太平洋横断をめざして乗り込んだ巨大な熱気球だ。高度8000mをジェット気流にのり時速200kmで、3日間でアメリカ大陸につく計画だった。

しかし残念なことに燃料の噴射がうまくいかなかったようで、半日で降下したという報道だった。 今の時期の西太平洋の海上はとてつもなく寒いだろう。大丈夫だろうかと心配していたが、近くを航行中のコンテナ船に救助されたとテレビで言っている。よかった。私の一番の心配は、今度のように海に落ちたときに、うまく救助されるだろうかということだった。気球はほとんど水没し、ゴンドラは半分水没していたという。危ないところだった。

偉大な冒険家は運を味方につけることができるのだろう。ともあれ、無事で何よりだ。

結婚式ラッシュ!

1月26日(月)
土曜日、日曜日は我が家は結婚式、結婚の報告で大いに華やいだ。昔はなんとか会館とか何とかホテルでの結婚式が一般的だったが、昨今はレストランウエディングがはやっているらしい。今回も青山のお屋敷レストランでの結婚式だった。広いお庭で人前結婚式が行われ、あとはおいしいワインにお料理ということになる。仲人のご紹介や上司の挨拶などというものはない。友人や家族のお祝いの言葉は心がこもっていて、和やかな雰囲気だ。形が優先されていた結婚式とちがって、いい結婚式だった。

翌日は昔の教え子どうしが結婚するので参列してほしいとの依頼に来てくれた。招待状でいいのに、直接あって伝えたかったと言われて、感激をする。通信会社に勤めているのに、携帯電話も持っていないという。コミュニケーションは直接あうことが基本だというのが私の主張だ。同じ仲間がいてうれしいことだ。市ヶ谷の亀岡神社で式を挙げるという。そこは同級生の家の神社だそうだ。それぞれ手の届くところで、いろいろ結びついているのが本来の社会だろう。携帯やコンピュータだけでつながっている社会はやはり空虚だ。

といいながら、こんなサイバー日誌を書いている・・・・なんか変で、おかしな社会だ。

ブログの順序 春節だ!・・・暦

1月23日(金)  今日から逆順にしました
◆他の人のホームページを見ていたら、今日の分は一番上にあり、古いのが順に下に行っていました。当然なのですが、私はなんとなく順番に下に向かって続けていました。今年はふつうに、読みやすいように変更します。これの方が書くのも楽です。なんでこんな事に気がつかなかったのだろう。地質学をやっていれば、下にある地層の方が上にあるものより古いというのはあたりまえだし、地質年表は必ず上が新しく、下が古くなっている。そんなことを教えていたのに、口先だけで、実体験が伴っていなかったのだ。

◆ところで、昨日は「春節」で、中国ではお正月。横浜や神戸の中華街は大にぎわいだった。日本でも旧正月を祝っているところもある。ベトナム在住の卒業生からも、21日から26日まではお休みで、奥さんの郷里に帰ります。というメールが入っていた。

◆1月7日に「今日はクリスマス」と書いた。ロシアではユリウス暦を使っているので、その日がクリスマス。クリスマスが12月25日に決まってなくてもいい。世界中にさまざまな暦があるのはいいことだ。みんなが一斉に同じ事をしているなんて不気味だ。それぞれに伝統的な時間や暦があることはよい。私が最近通っているミャンマーでは4月の最初の新月から1年が始まる。その前の1週間は6日間は年末のお休みだ。この国は太陰暦を使っているので、1年の長さは11日少ない。30数年たつと1年分多くなる勘定だ。イスラム暦もこれと同じだ。そんなさまざまな生活暦があることを知った上で、尊重し会うのがよい。

◆昔は「暦」をつくることが権力の象徴だった。ユリウス暦、グレゴリオ暦もみな権威の象徴なのだ。フランス革命の時にも革命暦が作られた。日本でも朝廷が権力をにぎると暦をつくる事業を一手に引き受けた。明治になったとき、政府が暦を変えた。日本では象徴天皇の権威で暦をかえる。日常は西暦を使う方が便利なのだが、それぞれの国や宗教、そのたもろもろの暦も捨てがたい。なにもすべて世界標準に統一する必要はないと思うのだが。

Lucy in the Sky with  おばあさん!

1月21日(水)

みわ塾の日 「我ら人類の祖先」

■今回は「我ら人類の祖先」というテーマで行った。昔ネアンデルタール人はクロマニヨンの祖先といわれていた。しかしミトコンドリアDNAを使った祖先探しで、直接の関係はないことが分かった。現代人すべての祖先は15万年前にアフリカにいた「ミトコンドリア・イヴばあさん」だという事が分かった。同時代に生きていたはずのネアンデルタール人がすべて滅びてクロマニヨン人がの子孫だけが現在も生きている。

その明暗をわけた原因は「おばあさん」の存在だという松井孝典東大教授の仮説がある。現代人の祖先には子どもを生んだ後も長生きして娘の出産を手助けする「おばあさん」がいた。他の動物にはおばあさんはいない。おばあさんの手助けで女性は多くの子どもを安全に産み育てることができる。これがクロマニヨンの爆発的な人口増加の原因である。

この人口圧力でクロマニヨンは農耕を始めた。さらに食糧をもとめて「グレートジャーニー」を始めた。ベーリング海峡をこえて北米にたどり着いた我々の祖先は、わずか1000年の間に南北アメリカを縦断して南米の端まで到着した。クロマニヨンの人口圧力の前に、ネアンデルタール人は消え去っていくしかなかった。

■おばあさん説はなかなか説得力がある。石原都知事はただちにこの説を引用して「人類で一番の問題はババアの存在だ」と発言した。そんな言葉を使ってはいけない。松井教授は尊敬をこめて「おばあさん」と言っているのに!

■午後の部は24人もの方が参加してくれた。常連の金井シゲさん、藤原さんは海外旅行中なのに。ビートルファンの坂元さんを意識して、アファール猿人ルーシーの場面で「Lucy in the Sky with Diamonds」の曲をパワーポイントに挿入して流してみたが、みなさんそれほど感動してくれなかった。アファール猿人の発掘現場にこの曲が流れていたので、「ルーシー」と名付けられたのだ。

■瀬口さんの説では上の曲名の大文字を並べるとLSDになり、あやしい環境で作られた曲だそうだ。夜間のクラスは、寒い時期なので人数は少ないが、皆さん教養が高くおそわることが多い。今回はモンゴル在住の山本千夏さんも参加。次は6月にモンゴルで会うことにした