みつばちの大地 映画

私たちがお手伝いしているモモの農家では、花粉を受粉するのは人間の手でやっている。本来はミツバチがやってくれるはずなのだが、最近ミツバチが消えてしまったとの報道が世界中から伝わっている。おそらく農薬のせいだろうと言われている。

岩波ホールでやっている(11日まで)「みつばちの大地」は、とんでもなく精密な撮影でミツバチの生態を見せてくれた。驚いたのは空中での女王蜂の交尾。どんな方法で撮影したのだろう。私は内容よりも、撮影方法に関心があった。ミニヘリコプターとかを使ったようだ。

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ミツバチがいなくなったのは自然の変化も関係していると思ったが、実はすでにほとんどのミツバチは家畜化されており、女王蜂も自由に造りだすことができるようになっている。各地にさまざまな種類のミツバチがいたが、家畜化によって均一化していったらしい。同じような種類だけになると、効率はいいのだが、いったん衰退するとどんどん減少してしまう。アメリカの例では、大変な量の農薬を使っているうちに子どもができなくなって終わり。

アメリカの農家は資本主義社会ではミツバチもMONEYに見える。と言っていた。そんな人たちにとっては、新しいミツバチを作ればいいのかもしれないが、これだけ大量にいなくなると、生態系に大きな影響が出てしまう。なにせ我々が口にする食物の1/3 はミツバチが受粉していたのだそうだ。今中国などでは労働者を大量動員して受粉している。日本でも人工授粉で対応しているが、長続きはしないだろう。いろいろ考えさせられる映画だった。