森林軌道の記憶

午前中は雨模様。お花見も一時停止。午後から高輪の都ホテルで行われた旅文研のシンポジウム「森林軌道の記憶」を聞きに行った。久しぶりにアカデミックな雰囲気の中での話だった。内容は豊富だったが、私の一番の感心は以下の写真。四国の森林鉄道では土佐犬が森林軌道の台車を引っ張っていたという証拠の写真としてよく見る。ところがこの写真、犬は下流に向かって台車を二匹で引っ張っている。森林軌道は材木を積んだ台車が下り勾配をゆっくり下る。その時には動力は必要ない。河口で材木を下ろした台車を犬が引っ張って上流に運ぶのである。犬は下る台車の材木の上に乗っていることが多い。この写真を改めて見ると下り道で犬が台車を引いている。地元の人から「おかしい」という指摘があったそうだ。実はこの写真はヤラセの写真だということがわかった。お役所ではまだこの写真を使っているそうだ。地元の人に聞かなければわからないな! といういい例だ。

日八会さくら祭り 無段差社会

日本橋八重洲さくら通りで、「日八会」さくら祭りが開催されている。まさに東京駅の真ん前という場所だ。両側の桜並木の下、生ビールやワイン、お酒などの飲み物や焼き鳥などの軽食やおつまみの模擬店が出ている。通りを閉鎖してラグビーの世界選手権を盛り上げるイベントも開かれ、実業団のラグビー選手が大勢壇上に上がっている。

 このイベントに古い友人のAIDAくんが「無段差社会」のブースを出しているので見に行った。彼は現在は電動車いす生活である。その生活から街にはいかにたくさんの段差があるかを知った。車いす生活者が外で生活するために、段差がどこにあるかを示す地図アプリを作るNPOを立ち上げたとのこと。まだ第一歩だがいい企画だと思う。

 彼はさらに段差は地面だけではなく、人間の心の中にもたくさんあることも知り、心の段差も考えなければいけないと言っている。この指摘も重要だが、いかにして段差を取り払えるか我々も考えなければならないなあ。最近私も高齢者と社会の段差を感じている。どう考えればいいのかヒントが欲しい。ともかくAIDAさん、頑張ってほしい!

播磨坂 お花見

文京区の茗荷谷、そこから小石川植物園に下る坂が播磨坂である。むかし何とか播磨の守の屋敷があったのでその名になった。この坂は東京の環状三号線の予定地だが、何年たってもこの部分しか開通していない。道路の真ん中が広い分離帯になっているがそこに桜が植えられている。こんな道路が東京を取り巻いたらさぞや壮観だったろうが、ほんの500mほどで途切れている。
私はこのすぐ近くに勤めていたので、花見時はいつもここに来ていた。退職したのちにも毎年仲間で集まっている。しかしここのところじり貧になり、昨年はとうとう3人しか集まらなかった。それも病人ばかり。ところが今時のじいさんばあさんはけっこうしぶとい。ことしは四国からの仲間も集まり、7人にもなった。みな病人みたいな人ばかりだが、元気は回復している。桜の花はそっちのけで、昔行きつけのお店に行って大いに盛り上がる。来年もこの調子で集まれればいいな!ということで別れた。

長倉洋海写真展 目黒川お花見

恵比寿の写真美術館に長倉洋海さんの写真展を見に行った。これはすばらしい。長い間世界の紛争地に繰り返し入って人を撮ってきた。アフガンでのマスード司令官とは何年も共に過ごしてきた。長倉さんでなければ撮れない数々の写真があった。これまで見た写真展の中でももっとも感動させられたものだった。写真展の写真を撮ることはできないので言葉で伝えたいが、我が言語能力が乏しいのが悔しい。

写真展をでて目黒川へ花見に行ってみる。長倉さんとは比べるべくもないが、まじめに写真を撮ってみた。でも我が写真からは何も伝わらないなあ。ちょっと寂しいが、2017年の記録として並べておきます。

アンモナイト発見!

目黒駅近くにAmazon の本社がある。玄関に行くにはドレメ通りから入るが、その壁が自然石になっている。よくみると丸い模様がついている。エスカレーターを下りながら見るとアンモナイトらしい。急いでカメラを取り出して写真を写していると、警備員が「ここは写真禁止です」とのこと。テロを警戒しているらしいが、「これはずばらしい化石ですよ」というと「接写ならいいです」とのこと。警備員に「社長にすばらしいアンモナイトがあると伝えておいて!」と言っておいた。