糸が教えてくれたもの

160917ishi02160917ishi01  「糸が教えてくれたもの」という名称で、砂月さんがグループ展をやっている。なんとNHKふれあいホールのギャラリーだ。いさんで渋谷のNHKの門を入ってスタジオパークの方へ入っていったら、警備員が、「あっちですよ!」と柵の外側を示した。外側の道路も若い人でいっぱいだったが、ふれあいホールの玄関のガラス戸は閉まっている。ドアの前でしばらく待ったが、引っ張ればあく手動ドアだった。

NHKホールだから満員で、砂月さんには会えないかもしれないと思っていたが、すんなり展示会場に。ちょっと人出は少なかったが、なかなかの力作が並んでいる。私にはよくわからないのだが、砂月さんは早めに仕事を辞めて、糸を紡いで、織物を織っていたらしい。どうりで最近酒飲み会へのお誘いが少なかったわけだ。

一日がんばっても10センチぐらいしか織れないとのことだが、根気よく数か月かけて完成する。「自分で着るんですよ!」、「売値はいくらぐらいかね?」との質問に答えた言葉だ。そうだよな、仕事を辞めて打ち込んだ作品に値段などつけられない。老後に、機織りで生計を立てようと思っているのかと邪推していたが、そうじゃなかった。ごめん!