2003年最後の高尾山

12月24日(水)  今年最後の高尾山
 クリスマスイブだ。不景気だといいながら世の中ははしゃいでいる。そんな景色を横目で見ながら、高尾山に向かう。今年は山岳耐久レースのトレーニングで何回も足を運んだ。京王線新宿-高尾山口の回数券を2回買ったから10回は行ったことになる。

9月は高尾山口から陣馬山往復を4時間を目標にかなりハードトレーニングをしたが、レースが終わると高尾周辺探索が主目的になって、さまざまなルートを開拓した。高尾山から城山、景信山を通って堂所山に登る。いつもはこの山は裾をまいてしまうが、今回はここから関場峠をとおって北高尾山稜を入ろうという計画だった。

◆こんな日には高尾山には人はいないだろうと思っていたら結構オジサン、オバサンがいる。一人足に鉛のベルトをつけ、重そうなザックを背負った人が登っている。こちらは12月というのに短パンだ。追い越すときに顔を見ると、ICIスポーツの越谷さんだ。お互いにクリスマスイブに都会にいられない人なのだ。

◆堂所山をこえたところでサルの群れに会う。野生のサルはかわいくない。敵愾心をむき出しにするので、一人だと怖い。走ると追っかけられそうなので、ゆるりゆるりと行きすぎる。関場峠近くで、こんどは木の枝をバギバギと折りながら動くなにかががいる。「クマか?」と思うが、ここら辺にはいないはず。イノシシだったようだが、陽射しが弱く薄暗くい山道では気持ち悪い。前回も八王子城址近くでイノシシにであった。恐ろしくなって関場峠から林道に下って、小下沢をかけおりた。

1時間ほどで中央高速道路の下に出る。圏央道とのジャンクションが建設中である。高尾山の下をトンネルで抜ける圏央道には反対が多いのだが、着々と工事は進められている。ここまで進めば、もう既成事実ができ、まあ仕方がないか!と言うことになる。やり方が汚い! 

◆私は署名をしただけで何も行動をしていないのだが、こういうやり方には腹が立つ。そのまま駅まで行くにはエネルギーが沸騰しすぎていたので、蛇滝から高尾山を越えて高尾山口の駅に降りることにした。4時間ほど走ってきた身には、少々きついが、立てた腹を納めるにはちょうどよい。がむしゃらに登って、コンクリート道を駆け下りる。膝とくるぶりが痛くなった。途中、眼下に巨大な空中橋がぐるりと回っている姿がみえた。蹴り倒したい感じだが、もうその力はない。