簫の笛山でシカの食害調査

伊那谷の西側に中央アルプスがある。その前衛に簫の笛山(1700mくらい)がある。登山道もついていないので登山ガイドブックには載っていない。その山でシカの食害を調査しているHANAOKAさんから、一緒に行かないかと誘われた。GoToキャンぺーンで東京人は嫌われているので大丈夫か?と聞いたら三密にならなければ大丈夫。周辺1キロの間に人は誰もいない、暑いけど換気もいいし問題にないという。

シカが繁殖して困っていると聞いたが、根こそぎ植物を食いあらすので表土がむき出しになり、雨が降ると土砂崩れを起こすのだそうだ。特に伊那谷は地質構造も軟弱で今年のように大雨が降ると大規模崩壊につながるそうだ。本当にシカと土砂崩れとの間に関連があるか、あるとすれば、どう対処すればいいか。砂防の専門家のHANAOKAさんは地元の大学の研究者とともに、基本調査を続けている。

まずシカの行動を調べるために、各所にカメラが取り付つけられている。急斜面を上り下りできるシカの道をたどるのは大変だ。2か月に一度はカメラデータを集積し、電池を交換しなければいけない。一つに10本の電池がいるので、1か所分の電池を持つのはけっこう重い。私は足手まといにならないようについているだけだが、研究者の皆さんはコロナ外出自粛の中、もくもくと電池交換に登りおりしている。こういう人がエッセンシャルワーカーなのだろう。

夜は一緒した登山家のHYODOさんが所属する大阪市立大学の山荘に泊めてもらう。ログハウスの素晴らしい山小屋だ。すぐ近くにやはりログハウスのピザ屋さん(OZ)でテイクアウト。