豊岡市出石(いずし)にある出石神社は但馬の国の一宮である。但馬の一宮はここのほかに和田山に粟鹿神社がある。一宮が決められたのは千数百年前のことなので紆余曲折があり一国に数カ所の一宮がある例は多い。越中国などは4カ所が一宮を名乗っている。
出石神社は天の日槍(あめのひぼこ)神を祀っている。この神は朝鮮半島からの渡来の神であり、子孫に多遅摩毛理(文部省唱歌に唄われた)息長たらし姫(神功皇后)がいる。神功皇后は第15代応神天皇の母である。
ここには2対の狛犬がいる。木像狛犬は両方に角がある。首の鈴は中国の影響か
鳥居前の狛犬は出雲型! 阿形の下あごは欠けている。拝殿の前の木造狛犬
今は豊岡市の文化観光の中心の一つ街だ。下の芝居小屋の「永楽館」が復元された(2012年11月)。復活こけら落としの時に私たち夫婦も招待され、片岡愛之助の「鯉つかみ」を見た記憶がある。
狛犬行脚24-11 粟鹿神社の狛犬
但馬の国には一宮が2カ所ある。こちらは和田山の近くにあるが、車を持たない私には訪問は大変であった。静かな森の中にたたずむいい神社だった。
左は隋神門、この裏側に木造狛犬がいる。右はッ拝殿と本殿。いずれも平入だが拝殿前の狛犬は妻入り本殿の出雲大社と関係ある出雲型である。
通常は向かって右が阿吽の阿形で口を開けているのだが、ここでは逆で子供を抱いた阿形の獅子が左にいる。
木造狛犬で昔は彩色が施されていた。右の阿形、左の吽形の像には角がある。豚鼻だがこちらは狛犬である。
相撲は神事で古い神社にはたいてい土俵があった。右の石に丸い穴が開いているのは何かの意味があるかと思うが、調べていない!あとで!