妙見の森ケーブル(大阪)

 妙見の森ケーブルカーは大阪府と兵庫県の境にある能勢妙見宮に登るケーブル線である。大正14年1925年に地元有志と能勢鉄道が半分づつ出資して作られた。翌年の乗車人数は39万人と大盛況であったが、1944年に不要不急線として廃止になり線路も撤去された。しかし1960年になって下部だけ復活した。上部はリフトでつなぐことになったがすでに能勢妙見宮には自動車道路ができ、利用者は少なくなっていた。2004年には10万人の乗車だったが、現在は観光誘致でハイキング客などの利用が増え、HPでは年間18万人に回復しているとのことだ。 私は阪急梅田から「能勢妙見里山ぐるっとパス」1700円という切符を買った。阪急と能勢電鉄、ケーブル、リフトが全部乗れるからお得感はある。川西能勢口で能勢鉄道に乗り換える。一の鳥居という駅を過ぎ、山下で乗り換えて妙見口に行く。乗り換えは多いが、大阪の中心から1時間もあれば十分につける。東京で言えばまさに高尾山と同じ感じだ。

妙見口からケーブルの黒川駅までは1.4キロある。土日にはバス便があるが平日は歩くしかない。日本一の里山を歩いて大阪と兵庫の県境を越えると黒川駅。年寄りにはちょっと遠いかな?
黒川駅から0.6㎞をほぼまっすぐ上がっている。このケーブルはスイスから導入したので軌間がほかのケーブルカーとは違って1435㎜である。同じ幅のケーブルは箱根十国峠のものだけである。

最初のケーブルカーは現在の山上駅からさらに1キロほど上に伸びていた。しかし1960年に復活するときには上部は費用の掛からないリフトになった。リフト乗り場までは急坂を200mほど登らなければならない。ケーブルは曲線路を行くことができるがリフトはまっすぐにつけられる。リフト乗り場付近には遊園地があっってミニレールカーが走っている。ケーブルの復活?ではなく遊具である。

リフトを降りてから林道をしばらく行く。ハイキングなみだ。右手下の方から昔の参詣道があるが、台風地震の被害で今は通れない。そういえばリフトも土砂崩れで運休していたが、9月15日にやっと復旧した。
皆さんが目指した霊山は能勢妙見宮、正式には真如寺境外仏堂能勢妙見山だそうだが、本寺よりもはるかに多くの参詣者を集めている。