房総半島には低いけど、面白い山がたくさんある。前回は富山から伊予が岳へ行ったが、今回は鋸山の東にある嵯峨山を目標に歩いた。出発はJR内房線の保田駅から。7時半の東京発の特急に乗れば9時半に到着する。
ここから鋸山ダムの脇を登っていく。ここは関東ふれあいの道で、林道口まではほとんど舗装道路。駅から2.5キロで車止めがあるが、軽自動車なら入ることができる。最近まで砕石場だったのでまだ宿舎などが残っている。砕石場跡はだんだんになっており、西部劇か何かのロケに使えそうな感じだ。どこかになんとかキャニヨンと書いてあった気がする。
地層が見事に表れた切り通しをすぎると峠に出る。ここが林道口。保田駅から4,5キロ地点だ。この峠は郡界尾根の鞍部だ。休んでいた人たちはほとんど鋸山方面に上がっていくが、私たちは嵯峨山方面に向けて歩く。ここにいたどの人に聞いても嵯峨山方面の道は知らないという。指標があるにはあったが、手製でとても小さく見つからない。それでもちょっと歩いてみたが、ほとんど踏まれておらず、下りが急なので、奥さんには無理と判断して下山。
本来の登山口である小保田に移動。青バスが通っている。バス停から15分で下貫沢の登山口。ここにもほとんど道標はない。観光案内所にハイキング地図もない。どうもあまり人に来てもらっては困るという感じだ。2004年に30人もの高齢者パーティーがヘリコプターが捜索するほどの遭難騒ぎがあった。こんな低山で?? とみなが不審に思ったが、行政はほとんど手を入れていないようだ。
遭難の反省文にこんなのがあった。・・・・・1973年の千葉国体の時多くのコースが拓かれたが、それ以後放置されてきた。例えば、メインコースとしての鋸山から清澄山のうち、道とよべるのは保田から日本寺の遊歩道まで。鋸山の三角点までも一般道ではない。<中略>その先は、道なき道を求めるがごとくである。小保田からあがった脊梁上の嵯峨山に至るコースも、山頂から先はヤブ漕ぎである。ほとんどはテープを頼りに地図とのにらめっこが続く。・・・・・
こんな里に近く、頂上近くまで水仙が咲いている。地元では水仙の里として売り出しているが、もうちょっと歩く道を整備した方がいい。私たちは泥んこになりながら、頂上を目指したが、残念ながら届かなかった。散歩のつもりで来る人が多いようだ。もうすこし整備をすれば、すばらしくいい散歩道、ハイキング道になるのに。投資にそんなにお金はかかないだろうに。森田健作知事さん、アクアライン800円に続いて、房総の散歩道を整備すれば、人気も上がりますよ。すぐそばに「小さな岬の物語」の明鐘岬がある。これに続けてコースを整備することを吉永小百合さんにお願いすれば・・・・