きのう「小さな岬の物語」と書いてしまったが、吉永小百合の映画は「ふしぎな岬の物語」だ。ここのところ鋸山周辺に通っているが、地元の人から、トンネルの手前の岬にモデルになった喫茶店があると聞いた。
保田に行ったついでに寄ってみた。 何回も通った道だったが、こんな場所に喫茶店があるなんて知らなかった。いまは交通整理の女性が立っているので、次々に車が入っていく。驚いた。すでに一大観光地で、小さなプレハブの喫茶店は満員。とてもコーヒーを飲むことはできそうにもない。ほとんどの人が写真だけ撮って帰ろううという感じ。
私はこの場所が気に入った。東京湾を見下ろす景色がすばらしい。富士山は見えなかったが、晴れていればかなり大きく見えるはずだ。
しかし一番感動したのは、プレハブ喫茶店の裏手にそそり立つ地層が実に見事なのだ。映画を見ていないが、もしこの地層が話題になっているのなら、見に行きたい。予告編を見たが、その辺りは出てこない。同じ場所に立っても、人それぞれ感じるものは違うのだろう。でもいい気分の岬で、人がいなければいい気分の喫茶店なのだろう。もし自分が発見したら、人には言わないだろう。