豊前国府はみやこ町にあった


豊前国は今の大分県の一部と福岡県の一部である。国府は京都郡みやこ町にあった。ここには宇佐八幡から大宰府に到る道があり、古代の要衝であった。みやこ町は新しい名前であるが京都(みやこ)郡は古代の文書に出てくる名前で、古代から都との交流が深かったことが知れる。

国府

地図・交通

豊前国総社

惣社は八幡宮で、国府跡公園の隣にある。今は田舎の鎮守という感じ。狛犬がかわいらしい。

豊前国分寺

三重塔をもつ立派な国分寺がある。古代の国分寺は戦火により消滅したが小倉藩の支援を受け徐々に復興し、明治期に三重塔が完成し寺の再建は果たされた。境内には巨大な弘法大師像があった。唐から密かに戻った弘法大師・空海は大宰府に身をひそめるがその前にこの寺に隠れていたらしい?

豊前国分尼寺跡
歩き疲れて国分尼寺まで到達できなかった。なので写真はみやこ町の文化財マップから借用。いずれ入れかえます。・・・すぐに賀曽利さんから写真が送られてきました。入れ替えました。

北九州空港から朽網(くさみ)へ出て、列車で行橋から新豊津に行った。川沿いの駅には何もなかった。歩くのはなかなかきつそうだがほかに手段はない。坂を上っていくと古い感じの良い街並みがあった。豊津は豊の国の川湊だったのだろう。豊前国は九州の島だが瀬戸内海に面しており、都との交流は頻繁だったのだろう。国府跡と国分寺跡の間には豊前一宮の宇佐八幡から大宰府に向かう道路が通っていた。交通の便は悪いが、見どころが多い豊前国府だった。2021年10月24日訪問