備後国 JR府中駅がある

府中 国府のあった場所

府中市は広島と東京にの2か所にある。同じ名前は使わないのが原則だが、1954年に同時に成立してしまったので例外的に現在に至っている。さらに広島県には府中市と府中町がある。いずれも古代国府があった場所だ。現在の広島県は安芸の国、備後の国が合わさってできたので2か所の府中が存在するのだ。広島県の府中市は福山からJR福塩線で行く。東京の府中市にJR府中駅は存在しない。
国府
国府は府中にあったと考えられているがまだ確定した場所は特定されていない。候補になる場所、金龍寺地区とツジ地区の2か所を歩いてみた。いずれもJR府中駅の北側500mほどの場所なので、惣社と合わせて歩いてまわることができる。

總社(総社)小野神社
ツジ地区の背後の丘の上にある小野神社が備後国総社とされている。登るのが大変で、急傾斜の石段の上に拝殿社殿がある。府中の町を見渡すのには絶好の場所である。

備後国分寺
神辺駅から井原鉄道で御領という駅から歩くことができる。今回は地元の友人に新市駅から車で送ってもらった。感謝!国分寺跡には立派な国分寺があり、法灯を引き継いでいる。国分尼寺は見つからなかった!

備後一宮 吉備津神社(リンクあり)
備後の国はもとは吉備国で備前、備中、備後に分かれた。それぞれの国に吉備津彦を祀った吉備津神社が置かれている。青いところクリックしてください

備後一宮 スサノオ神社(クリックしてください)
備後の国にはもう一つ一宮がある。スサノオ神社がそれである。新装なった朱色の吉備津神社と比べるとだいぶ地味に見えるが、吉備津神社より古い歴史があるようだ。スサノオは出雲の神さまである。

府中の先は
JR府中までは電化されているが、その先は非電化区間である。上下(じょうげ)という駅は中国山地の分水嶺にある。上下駅は峠にある。ここから先は江の川水系に入り三次を通って島根県の江津に行く。以前は江津に行く三江線の鉄道があったが廃止になった。福山、府中を通って鉄道で江津までは行くことができなくなくなった。
古代はこの水系を通って出雲と吉備の交流があったのだろう。