三河国 国分尼寺がすばらしい


国府 総社

愛知県には尾張、三河の二つの国府があった。尾張は総社国府宮だけが立派だが三河には総社、国庁、国分寺、国分尼寺のワンセットが狭い範囲に集まっていた。東海道の御油、赤坂宿から近い場所に名鉄「国府」(こう)駅があった。こから数百メートルいった白鳥台地の上に総社(旧村社)があり、そのわきに鎮守の森がある。その森が国庁跡として発掘されている。国府は台地の上全体に広がっていたようだ。

国分寺
総社国庁の森の横をとおる姫街道の先に八幡宮があり並んで国分寺遺跡と現在の国分寺がある。国分寺にはふつうの七重の塔ではなく五重の塔があったらしい

国分尼寺
国分尼寺の前に「三河国分尼寺跡、天平の里資料館」がある。その資料に全国の国分寺国分尼寺の分布があった。国分尼寺の跡がない、あるいは見つかっていない場所は多いようだ。現在の三河国では国分尼寺の方がメインである。

八幡宮
国分寺の総本山、東大寺を守る神さま手向山八幡宮がある。同じように三河国分寺をまもる八幡宮が国分寺の隣にある。鳥居前には国分寺にあった五重塔を模した石の五重塔が飾っておある。神さまと仏さまは親しく共存していた。

コンパクトに国府、総社、国分僧寺、国分尼寺がそろっている場所はあまりない。小さいながらも資料館があり、国府巡りの場所としては最高である。三河では一番大きな船山古墳もあり、旧東海道御油の松並木も近くにあり、散歩道としてはすばらしい。