【🐶全国狛犬100選🦁】006

青森1 上下逆さま狛犬が回廊にいる  岩木山神社

 昔上海の豫園に行ったことがある。町なかの石柱に逆さまにしがみついている狛犬をみて驚いた。 それと同じような狛犬が居るよ!と聞いた。調べてみると青森岩木山神社の回廊に居るようだ。早速弘前に行こうと思ったが”狛犬を見るだけ”では我が家の大蔵大臣の奥様の許可がでない。岩木山頂の神社は”受験の神様”だから孫の合格祈願に行ってくるという名目をつけて交通費を出してもらった。

 白装束の人たちが「さいぎ さいぎ」を唱えながら1625ⅿの頂上を目指している。  私も珍しい狛犬に合うにはそれなりの修行が必要だろうと山頂をめざし、下山後に狛犬に合う計画を立てた。1625ⅿと言うが実は8合目までバスで行くことができる。さらにリフトが9合目まであるがさすがにそれは避けて歩いてみた。  

北海道まで見える快晴のなか、頂上の奥宮で孫の合格祈願。その後は紅葉真っ盛りの登山道を里宮まで一気に下る。驚いたことに頂上で話をしたおじさんが短パン姿で走って上ってきた。「今日二度目の登山だよ!」と誇らしげに語る。昔の私の姿を見るようで恥ずかしかった。

  里宮には4対の狛犬がいた。それぞれ自分を主張していたが何といってもこの上下狛犬は異彩を放っていた。上向き狛犬は金運アップだけど下向き狛犬にはなにかご利益があるのか? お参りの人に聞くと下向きは恋愛成就だそうそうで安心した 。

【🐶全国狛犬100選🦁】005

北海道5 狛犬の雌雄は? 函館八幡宮

江戸のちょいと怪しい文化に詳しい関根皓博さんの説によると「口を開けて阿へ~は女、男は黙って吽ムー!」だそうだ。ということで関根説では口を開いている阿形の狛犬は雌という事になる。 しかし函館八幡宮で見た狛犬はメスであるはずの阿形の股間に立派な〇〇がついている。「なんだ、アヘ~の関根説は間違いじゃないか!」と思って吽形の股間をみるとあれれ!同じように立派なものがついているじゃないか。 

阿吽両方の狛犬に〇〇がついているのはあまり見たことはないが、もともとは阿形は獅子、吽形は狛犬であり、別々の空想動物だった。早っトチリの江戸っ子が両方とも「狛犬」にしてしまったのだ。ここ函館八幡宮ではオスの獅子、オスの狛犬がならんでいるので、雄雌はあまり問題にならないってことだ。 

そんな狛犬の雌雄を確かめるためにわざわざ函館に来たわけではない。私は近年世界遺産になった縄文遺跡を見るためにあちこち巡っているが、函館の太平洋に面した垣ノ内遺跡には国宝の中空土偶「茅空(かっくう)」がいるのだ。国宝土偶は見なけりゃいけないと考えてまず函館にやって来たのだ。 

今回狛犬はおまけだった。函館には江戸後期から松前藩がおかれ人々が移住してきた。その時に侍たちは氏神様を勧請して神社を立て狛犬を奉納した。狛犬は見様見真似で作ったので、古い作法にはとらわれていない。なかなか面白かった。